母のことで相談です。最近スマートフォンを使うようになり、SNSで知り合ったという外国人の男性とやり取りをしているようです。最初は楽しそうに話しているだけだと思っていたのですが、最近になって「日本に来るためのお金が必要」「荷物を送るための手数料がかかる」といった話をされているようで心配になっています。
母は「本当に困っているみたいだから助けたい」と言っており、少しお金を送ることも考えている様子です。トラブルになる、相談させていただきました。
ご相談ありがとうございます。
近年、SNSやマッチングアプリを利用した「ロマンス詐欺」の被害が増えています。
ロマンス詐欺とは、恋愛感情や親密な関係を装って相手を信頼させ、最終的にお金をだまし取る詐欺のことです。
特に最近は、スマートフォンやインターネットを使う高齢者が増えたことで、高齢者を狙ったケースも目立つようになっています。
優しい言葉や将来の約束を持ちかけられることで、相手を信じてしまい、結果として大きな金銭トラブルに発展することもあります。
ロマンス詐欺は誰でも被害に遭う可能性があり、決して特別な人だけの問題ではありません。
ここでは、ロマンス詐欺の典型的な手口や見分け方、家族としてできる対策について、わかりやすく解説していきます。
ロマンス詐欺の主な手口
ロマンス詐欺は、恋愛感情や信頼関係を利用してお金をだまし取る詐欺です。最初は普通の会話から始まり、時間をかけて相手との距離を縮めていくのが特徴です。
多くの場合、SNSやマッチングアプリ、メッセージアプリなどで知り合い、毎日のように連絡を取り合うようになります。優しい言葉や将来の話をすることで、相手に安心感や親近感を抱かせていきます。
やり取りが続くと、次第に「会いたい」「結婚を考えている」などといった言葉が出てくることもあります。しかし実際には、直接会うことはほとんどなく、さまざまな理由をつけてお金の話へと進んでいきます。
よくあるケースとしては、次のような話が持ちかけられます。
・海外から日本に行くための渡航費が必要
・荷物やプレゼントを送るための手数料がかかる
・投資やビジネスの資金を一時的に貸してほしい
・病気や事故でお金が必要になった
このように、相手の同情や善意につけ込み、少しずつお金を送らせようとするのが典型的な流れです。最初は少額でも、やり取りが続くうちに金額が大きくなり、気づいたときには多額の被害になっているケースもあります。
高齢者が狙われやすい理由
ロマンス詐欺は幅広い年代で起きていますが、近年は高齢者を狙ったケースも増えています。
背景には、いくつかの理由があります。
・一人暮らしや孤独感につけ込まれやすい
・親切心や助けたい気持ちが強い
・ネットでの詐欺の手口を知らないことがある
・まとまった貯金があると思われやすい
詐欺グループは相手の気持ちをよく理解しており、優しい言葉や励ましの言葉をかけながら信頼関係を作っていきます。そのため、本人は「だまされている」という感覚を持ちにくいのが特徴です。
また、相手が海外の軍人、医師、技術者、投資家などを名乗るケースも多く、「仕事の関係ですぐに会えない」という設定でやり取りが続くことがあります。
ロマンス詐欺の見分け方
ロマンス詐欺には、いくつかの共通した特徴があります。やり取りの中で次のような点が見られた場合は注意が必要です。
・SNSで知り合ったばかりなのにすぐに恋愛の話になる
・「愛している」「結婚したい」と短期間で言われる
・海外にいるため直接会えないと言われる
・お金の送金を求められる
・銀行振込ではなく電子マネーや送金サービスを指定される
特に重要なのは、会ったことがない相手からお金を求められる場合です。このようなケースは詐欺の可能性が高いため、慎重に対応する必要があります。
家族ができる対策
ロマンス詐欺を防ぐためには、家族の見守りや声かけも大切です。ただし、強く否定したり頭ごなしに止めたりすると、かえって本人が話しにくくなることもあります。
まずは、相手の話を聞きながら状況を確認することが大切です。
・どこで知り合ったのか
・どのくらいやり取りしているのか
・お金の話が出ていないか
こうした点を冷静に確認し、詐欺の可能性がある場合は一人で判断せず、家族や警察に相談するよう伝えます。
もしすでにお金の話が出ている場合は、送金する前に必ず第三者に相談することが重要です。警察の相談窓口(#9110)や消費生活センターでも相談を受け付けています。
ロマンス詐欺は、誰でも被害に遭う可能性がある身近な犯罪です。大切なのは、「会ったことのない相手にお金を送らない」という基本を忘れないことです。少しでも不安を感じた場合は、早めに家族や専門機関に相談することが被害を防ぐ第一歩になります。
よくあるロマンス詐欺の人物設定
ロマンス詐欺では、相手が信頼されやすい職業や立場を名乗ることが多くあります。実際の被害相談では、次のような設定がよく見られます。
・海外の軍人
・医師や国際支援の仕事
・石油関連の技術者
・投資家や会社経営者
・海外で働く日本人
「仕事の都合ですぐ会えない」「海外にいる」という設定にすることで、直接会えない理由を作りながら関係を続けるのが特徴です。
被害に遭いやすいタイミング
ロマンス詐欺は、特定の状況にある人が狙われやすい傾向があります。
・配偶者を亡くした後
・一人暮らしになったとき
・退職後で人と会う機会が減ったとき
・スマートフォンやSNSを始めたばかりのとき
寂しさや孤独感が強い時期に、優しい言葉をかけられることで信頼してしまうケースが多く見られます。
被害が大きくなる理由
ロマンス詐欺は、最初は小さな金額から始まることが多く、被害が長期間続くことがあります。
・最初は数万円など少額
・関係が深まるにつれて金額が増える
・「もう少しで会える」と言われ続ける
このように期待を持たされることで、「ここまでお金を出したのだから」という心理が働き、被害が大きくなってしまうことがあります。
家族が気づくサイン
ロマンス詐欺の被害では、本人が「だまされている」と気づきにくいことが多くあります。そのため、家族が日常の変化から気づくことが、被害を防ぐ大きなきっかけになることもあります。
まずよく見られるのが、スマートフォンの使い方の変化です。これまであまり使っていなかったのに、急に長時間メッセージのやり取りをするようになったり、夜遅くまでスマートフォンを見ていたりする場合は注意が必要です。特定の相手と頻繁に連絡を取っている様子が見られることもあります。
お金に関する行動の変化も、重要なサインの一つです。
・急にまとまったお金を引き出すようになった
・電子マネーやプリペイドカードを購入している
・送金方法について調べている
このような動きがある場合、誰かにお金を送ろうとしている可能性があります。
また、会話の内容が変わることもあります。例えば、これまで話題に出なかった人物について突然話すようになったり、「海外にいる知り合いがいる」「もうすぐ会える予定の人がいる」といった話をするようになることもあります。相手をかばうような言い方をしたり、家族にあまり詳しく話したがらない場合もあります。
さらに、次のような様子が見られることもあります。
・スマートフォンの画面を家族に見せなくなる
・家族に内緒でお金を用意しようとする
・相手のことを強く信じている様子がある
このような変化が見られた場合は、頭ごなしに否定するのではなく、まずは落ち着いて話を聞くことが大切です。「心配だから教えてほしい」という姿勢で話をすることで、本人も状況を話しやすくなります。
ロマンス詐欺は、被害に遭っている本人が強い信頼関係を感じていることが多いため、家族の冷静な見守りと早めの気づきが被害を防ぐ大きな助けになります。少しでも不自然な変化を感じたときは、一人で判断せず、家族や専門機関に相談することが大切です。
バディファミリーの介護保険外サポート
バディは、ご家族に変わって日常を支える家族の一員のような存在です。通院付き添い・外出同行・見守り・生活支援など、必要なサポートを一緒に考え行動します。