高齢者はどんな色が見やすい?デザイナーさんからのご相談

 

ご相談者

今度、地域の高齢者施設に配るチラシを作ることになりました。
対象は主に70代〜90代の方で、イベントのお知らせや施設の紹介などを載せる予定です。

そこで質問なのですが、高齢者の方にとって「見やすい色」や「読みやすいデザイン」ってあるのでしょうか?
なるべく見づらくないように配慮したいと思っているのですが、具体的にどんな点に気をつければいいか教えていただきたいです。

ご相談ありがとうございます!
高齢者向けの印刷物を作るうえで「色の見え方」や「文字の読みやすさ」はとても重要なポイントです。

年齢を重ねると目の機能が少しずつ衰えていくため、若い人と“見え方”が違うことを前提にデザインを考えることが大切です。

では、具体的にどんな色や組み合わせが「見やすい」とされているのでしょうか?
ポイントごとに解説します。


◆高齢者が見やすい色とは?

高齢者は加齢によって目の水晶体が黄色く濁りやすくなり、「青系の色が見えにくくなる」傾向があります。
また、コントラストの低い色はぼやけて見えることも。

✅ おすすめの色

  • 赤・オレンジ・黄色系
     → あたたかみがあり、見えやすく、安心感も与える

  • 濃い緑・茶色系
     → 安定感があり、背景色に使いやすい

⚠️ 注意が必要な色

  • 淡い青・水色・薄紫
     → 白っぽく見えやすく、背景と同化しやすい

  • 中途半端なグレー
     → 文字やアイコンがぼやけやすい


◆配色のコツ:「コントラストが命」

文字と背景の色の**明暗差(コントラスト)**がはっきりしていると、ぐっと読みやすくなります。

◎ 見やすい組み合わせの例:

  • 黒文字 × 白地(基本中の基本)

  • 赤文字 × 薄い黄色背景

  • 濃紺文字 × 淡いクリーム色背景

✖ 見づらい例:

  • 白文字 × 淡い黄色背景(ほとんど読めません)

  • グレー文字 × 水色背景(ぼやけます)

  • 青文字 × 白背景(高齢者には薄く感じやすい)


◆文字サイズ・フォントも重要!

色と同じくらい大切なのが、「文字の読みやすさ」。以下のポイントに気をつけてください。

✅ 最低でも14pt以上の文字サイズを

一般的なチラシでよく使われる10〜12ptでは小さすぎると感じる高齢者が多数。
本文は14〜16pt、見出しは18pt以上を推奨します。

✅ ゴシック体がベター

明朝体よりも、**線の太さが均一で読みやすい「ゴシック体」**がおすすめです。
特に「ユニバーサルデザインフォント(UDフォント)」を使うと、さらに可読性が上がります。


◆そのほかの見やすさポイント

  • 行間はゆったりと(1.5倍以上)
     → 行が詰まっていると読みづらくなります

  • 段落や項目ごとに区切る
     → 情報のかたまりを小さくして、理解しやすく

  • イラストやアイコンも活用
     → 文字が読みにくくても、内容を補完できる

  • 余白をしっかりとる
     → ぎゅうぎゅう詰めより、ゆとりのあるレイアウトのほうが安心感を与えます


◆まとめ:色は“伝える力”を左右する

高齢者向けのチラシをつくる際は、「明るく、安心感があって、読みやすい」という要素を大切にしましょう。

派手さよりも、「伝えたいことがきちんと伝わるデザイン」が喜ばれます。
あなたのチラシが、「読んでくれてありがとう」と言ってもらえる一枚になりますように。