親の介護で人生終わったとならないために・・・自分の生活を守る介護をするために「介護のいろは」を知りましょう

介護は、いつ始まるか予測がつきません。
そして、いざ介護が必要になった瞬間から、時間は待ってくれません。

家族の健康状態や生活の変化に対応しながら、仕事や家庭をどう両立するのか、どのようなサービスを利用するべきなのか、次々と重要な決断を迫られることになります。

さらに、費用の問題や介護の方法についても考えなければならず、心身ともに負担が大きくなることも少なくありません。

だからこそ、事前に『もしものとき』を考え、情報を集めて準備をしておくことが大切です。

備えがあれば、突然の状況にも落ち着いて対処できるだけでなく、家族全員が笑顔で支え合える介護生活を実現する第一歩となります。

介護が必要になるときってどんなとき?

 

「介護が必要になるとき」というのは、本人や家族がこれまでの生活を自力で維持するのが難しくなった瞬間を指します。

介護が必要になるきっかけとして具体的に挙げられる病気や怪我は、以下のようなものがあります。

※介護が必要な度数を★(1~5)で表しました。度数は一般的なケースを基準にしていますが、個々の状況や病状の進行度によって異なることがあります。介護必要度を目安を参考にしつつ、具体的な症状や生活状況に応じて専門家に相談することが重要です。

身体的な病気や障害

脳卒中(脳梗塞・脳出血)

介護必要度:

片麻痺や言語障害、認知機能の低下を引き起こすことが多く、移動や食事、排泄などで介助が必要になる場合があります。

骨折(特に大腿骨や腰椎)

介護必要度:

高齢者に多い転倒による骨折は、寝たきりになる原因の一つです。リハビリ期間中やその後も介護が必要になることがあります。

心疾患(心不全・心筋梗塞)

介護必要度:

日常生活での体力低下や息切れが生じ、入浴や移動に手助けが必要になる場合があります。

関節疾患(変形性関節症・リウマチ)

介護必要度:

関節の痛みや可動域の制限により、歩行や着替えが難しくなることがあります。

呼吸器疾患(COPD・肺炎)

介護必要度:

酸素吸入が必要になったり、体力が低下して日常生活の動作が困難になる場合があります。

認知症関連

アルツハイマー型認知症

介護必要度:

記憶力や判断力の低下が進行し、薬の管理や金銭管理が難しくなり、介護が必要になります。

レビー小体型認知症

介護必要度:

幻視や注意力の変動、パーキンソン病に似た運動症状が見られ、転倒のリスクや生活支援が求められることがあります。

脳血管性認知症

介護必要度:

脳卒中が原因で発症し、物忘れや認知機能の低下があり、場合によっては身体の麻痺も伴います。

慢性疾患

パーキンソン病

介護必要度:

筋肉の硬直や動作の遅れ、震えなどにより、移動や食事の介助が必要です。

ALS(筋萎縮性側索硬化症)

介護必要度:

筋力が徐々に低下し、最終的には呼吸器のサポートが必要になる場合があります。

糖尿病による合併症

介護必要度:

神経障害や失明、足の壊疽などにより、自立した生活が困難になる場合があります。

突然の怪我や事故

転倒や打撲

介護必要度:

骨折や頭部外傷を伴う場合は、入院やリハビリが必要です。

交通事故による脊髄損傷

介護必要度:

下半身不随や四肢麻痺などが生じると、介護のサポートが必須になります。

終末期の病気

がん(末期)

介護必要度:

痛みの緩和ケアや日常生活の補助が必要になる場合があります。

腎不全

介護必要度:

人工透析が必要で、通院や体調管理にサポートが必要になることがあります。

心不全

介護必要度:

状態が進行すると、生活全般での介助が必要になることがあります。

これらは身体機能や認知機能、生活能力に大きな影響を与えるため、日常生活の介助が求められることがあります。

親の状況を確認して地域の相談窓口へ

 

介護が必要になったら、まず親御さんの生活や健康状態を冷静に具体的に確認することが大切です。

日々の様子や困りごとを洗い出すことで、必要な支援が見えてきます。

以下の点をチェックしてみましょう

健康状態:食事や服薬に問題はないか、体力や動作に支障はないか。
生活能力:掃除や買い物、料理などの日常生活を一人でこなせているか。
安全性:転倒しやすい状況や危険が潜む箇所がないか。
認知機能:物忘れや判断力の低下がないか。

これらを把握したら、次に地域の相談窓口に連絡してみましょう。

各自治体には、地域包括支援センターや高齢者福祉課などの窓口が設けられており、専門の相談員が親御さんの状況に合わせた支援やサービスを案内してくれます。

地域の窓口は、単に情報を提供するだけでなく、必要な場合にはケアマネージャーや医療機関、福祉サービスとの橋渡し役にもなってくれます。

まずは相談することが、最適な介護方法を見つける第一歩です。

「誰に相談すればいいのかわからない」と悩むより、一度プロに相談してみることで解決への道が広がります。地域の支援窓口を活用して、一人で抱え込まずに進めていきましょう。

具体的な相談先とは?

1. 地域包括支援センター

地域包括支援センターは、高齢者の介護や福祉、医療、健康に関する相談を総合的にサポートしてくれる機関です。介護保険の申請手続き、ケアプランの作成、認知症に関する支援など、幅広いサービスを提供しています。お住まいの自治体に必ず設置されており、まずはこちらに相談するのがおすすめです。

2. 市区町村の高齢者福祉課

市役所や区役所の福祉課や高齢者担当窓口でも介護に関する相談を受け付けています。特に、介護保険サービスを利用する際の申請手続きや必要な書類の準備について詳しく教えてもらえます。

3. 介護保険サービス事業所

ケアマネージャー(介護支援専門員)が所属する事業所も相談に応じてくれます。ケアマネージャーは、要介護認定を受けた方のケアプランを作成し、必要な介護サービスを調整してくれるプロフェッショナルです。地域包括支援センターを通じて紹介してもらえます。

4. 民間の介護相談窓口

最近では、民間の介護相談サービスも充実しています。介護施設探しや、訪問介護サービスの手配など、具体的なニーズに応じた提案をしてくれるケースが多いです。ただし、利用料金がかかる場合があるので事前に確認しましょう。

5. 医療機関のソーシャルワーカー

病院やクリニックにも、医療と介護の橋渡し役としてソーシャルワーカーがいます。親が病院に通院中の場合、医師や看護師に相談することで、適切な支援を受けられることがあります。

相談窓口の探し方は?

インターネット検索

「お住まいの市区町村名 + 地域包括支援センター」や「介護相談窓口」と検索すると、該当する窓口の公式ウェブサイトや連絡先が見つかります。最近の多くの自治体では、相談可能な内容や担当者の連絡先が明記されています。また、窓口の営業時間や対応日についてもウェブサイトで確認できます。

自治体の公式ウェブサイトを確認

各自治体の公式ウェブサイトには、介護や高齢者支援に関する情報がまとまっていることが多いです。「高齢者福祉」や「介護保険」などのページに窓口情報が掲載されています。また、パンフレットや資料のダウンロードが可能な場合もあります。

市役所や区役所に問い合わせ

最寄りの市役所、区役所、町村役場に直接電話して、「介護相談をしたい」と伝えると、該当する窓口や担当者に繋いでもらえます。電話番号は市役所のホームページや電話帳で確認できます。役所の窓口案内サービスを利用すると、該当部署にスムーズにアクセスできます。

病院やクリニックに相談

親が病院に通院中の場合、医師や看護師、または病院内のソーシャルワーカーに相談すると、地域包括支援センターやその他の適切な窓口を紹介してもらえます。医療機関は自治体や福祉機関と連携していることが多いので、信頼性の高い情報が得られます。

相談窓口は一人ひとりの状況に合わせたアドバイスをくれる頼もしい存在です。まずは一歩踏み出して相談してみることが、親の介護問題解決の第一歩です。

介護保険サービスを利用するために要支援・要介護認定を申請

 

要介護認定を受けることで、訪問介護やデイサービス、福祉用具のレンタル、特養への入所などの介護保険サービスを利用する権利が得られます。

また、ご本人や家族がどれくらいの介護が必要かを具体的に把握できるため、適切な支援を受けるための第一歩となります。

書類一式を用意できれば、家族による代理申請も可能です。書類のコピーでも対応してもらえますが、代理人が申請する場合は、事前に市区町村窓口へ電話で確認をしておくと安心です。

代理申請に必要な書類や手続きについても、あらかじめ確認しておきましょう。

申請に必要なもの

1. 要介護認定申請書

市区町村の役所や地域包括支援センターの窓口で配布されている専用の書類です。多くの自治体では、公式ホームページからダウンロードできる場合もありますので、必要に応じてご利用ください。

2. 介護保険被保険者証

「介護保険被保険者証」は、65歳の誕生日を迎える前に市区町村から郵送で届く大切な証明書です。現在は介護が必要でない方も、将来サービスを利用する際に必要になりますので、紛失しないよう大切に保管しておきましょう。

※ 65歳未満(第2号被保険者)の場合
代わりに健康保険証が必要となります。

3. 個人番号(マイナンバー)と身分証明書

・個人番号(マイナンバー)
・顔写真付きの身分証明書(運転免許証、パスポート、またはマイナンバーカードなど)
特に、顔写真付きのマイナンバーカードがあれば、手続きがスムーズに進むためおすすめです。

要支援・要介護認定

要支援・要介護認定が申請後、認定のための調査が行われます。

訪問調査:市区町村の職員や委託された専門調査員が本人の自宅や施設を訪問し、生活状況や身体状態を確認します。
調査内容:食事や排泄、移動、認知機能などの具体的な介護の必要性
主治医の意見書:本人の主治医に、市区町村から意見書の作成依頼が送られます。医師が診断結果を記載します。

認定結果の通知

申請から通常30日以内に結果が通知されます。認定の結果は以下の7段階に分けられます:

非該当(自立):介護保険サービスは利用できませんが、自治体の支援サービスは利用可能な場合があります。
要支援1・要支援2:軽度の支援が必要な状態。介護予防サービスが利用できます。
要介護1〜要介護5:数字が大きくなるほど、介護の必要性が高い状態を示します。

認定結果について納得いかない場合

要介護認定の結果に納得できない場合、2つの方法で再審査を求めることができます。

それは「不服申し立て(審査請求)」と「区分変更申請」です。

不服申し立て(審査請求)

市区町村が行った認定に異議がある場合、都道府県の介護保険審査会に対して不服申し立てを行うことができます。審査会は、認定の妥当性を再評価し、問題があれば認定を取り消し、再審査を実施します。ただし、再調査には時間がかかることがあり、結果が出るまでに数ヶ月を要する場合もあります。

区分変更申請

「区分変更申請」は、ケガや病気などで状況が変わった場合に行う手続きですが、更新前でも申請が可能です。現状の要介護度と実際の状態が合っていない場合に申請することができ、審査結果が1カ月程度で出るため、迅速に対応できます。

「不服申し立て」「区分変更申請」を行わず、更新を待った方が良い場合

要介護度と現在の状況が合っていない場合でも、場合によっては「更新」を待つ方が良いこともあります。

その理由の一つは、認定の有効期間です。区分変更申請や不服申し立ては、状態の変化に対応するため、認定の有効期間が短めに設定されており、次回の更新時期が早く訪れることがあります。

そのため、認定調査の負担や心配を避けるために、更新を待つ方が良い場合もあります。

一方、「更新」では通常の手続きで認定調査が行われ、認定の有効期間は最長で36カ月です。

更新時に同じ要介護度が認定されると、最長48カ月の有効期間が設定されることもあります。

このため、現状に大きな問題がなければ、更新を待つことで労力が少なく、有効期間が長くなる可能性も高いと言えます。

ケアプランの作成

 

介護保険では、要介護度によって受けられるサービスの内容や回数が異なります。

要介護者や要支援者が介護サービスを利用する際には、必ず介護サービス計画書(ケアプラン)の作成が必要です。

このケアプランは、被介護者の状態やニーズをもとに、どのようなサービスが適切かを計画する重要な書類です。

ケアプランを作成できる人

ケアプランは、通常、ケアマネジャー(介護支援専門員)が利用者やその家族の状況をしっかりとアセスメント(情報収集・課題分析)したうえで作成します。

しかし、利用者本人や家族、支援者が自分たちでケアプランを作成することも可能です。この場合、セルフケアプランまたはセルフプランと呼ばれます。セルフケアプランを作成するには、居住地の市区町村窓口で必要書類を取得し、手続きを行うことで、介護保険サービスを利用できるようになります。

セルフケアプランを作成する場合、介護保険サービス事業所の選定やサービス利用手続き、毎月の利用報告など、通常ケアマネジャーが担当する作業もすべて自分でおこなう必要があります。これには専門的な知識や関係者との調整が求められるため、実際にセルフケアプランを作成する人は非常に少なく、全体のケアプラン作成数の0.1%にも満たないと言われています。

ケアプラン作成の流れ

1.利用者の状態の把握

ケアマネジャーは利用者と面談を行い、その状態を詳細に把握します(アセスメント)。利用者と家族が望む生活や、目指す目標に必要なこと、またその過程で直面する可能性のある障害について明確にします。この際、ケアマネジャーは個人的な判断の偏りを避けるため、厚生労働省が示した「課題分析標準項目」に基づくチェックシートを使うことが一般的です。

2.必要な介護サービスの選定

アセスメントに基づいて、ケアマネジャーは必要な介護サービスを提供できる事業者に確認を取り、サービスの種類や内容、利用回数、時間、料金などを整理し、ケアプランの初期案を作成します。

3.利用者・家族との確認

ケアプランの原案が完成したら、利用者と家族に対して説明を行い、その内容が希望に沿っているかを確認します。問題がなければ、サービス提供事業者や主治医など関係者を交えて「サービス担当者会議」を開き、最終的なケアプランを決定します。

4.介護サービス事業者との契約

ケアプランが利用者と家族の同意を得て確定した後、利用者は各サービス事業者と契約を交わし、介護サービスの提供が開始されます。

5.ケアプランのフォローアップと見直し

サービス開始後、ケアマネジャーは定期的に利用者宅を訪問し、サービス事業者とも連絡を取り続けます。これにより、サービスに問題がないかを確認し、ケアプランが常に最適な形に保たれるよう調整します。

介護生活が始まると・・・

介護は、身体的・精神的な支援を必要とする人々の生活を支えるためにさまざまなことを行います。

1. 身体介護(直接的な身体的支援)

食事介助: 食事の準備や口に運ぶ手伝い、食事をする際の姿勢を整えるなど。
排泄介助: トイレへの移動、排泄の手伝いやおむつ交換など。
入浴介助: 自力での入浴が難しい場合に、浴槽への移動の手伝いや体を洗うサポート。
着替え介助: 衣服の着替え、脱ぎ着の支援。
移動介助: ベッドから車椅子、椅子から立ち上がる際の手伝い、歩行のサポートなど。
身体的リハビリ: 関節を動かす、筋力を保つための簡単な運動やリハビリ。

2. 生活支援(間接的なサポート)

掃除・整理整頓: 部屋の掃除や片付け、生活環境を清潔に保つための支援。
買い物代行: 食料品や日用品などの買い物、必要なものを代わりに購入する。
洗濯: 衣類やシーツなどの洗濯、干す、取り込むなどの手伝い。
調理・食事準備: 食事を作る、栄養バランスを考慮した食事の提供。

3. 心理的・精神的サポート

会話や気分転換: 孤立感を軽減するために、話し相手として会話をしたり、外出などで気分転換を図る。
認知症ケア: 認知症の進行を遅らせるために、記憶の訓練や生活習慣の維持、安心できる環境の提供。

4. 医療的ケア(医師の指導が必要な場合)

服薬管理: 医師の指示に従い、服薬の管理や確認を行う。
健康チェック: 血圧、体温、脈拍の測定など、健康状態を確認し、異常があれば報告。
医療器具の使用補助: 点滴や酸素の管理、入れ歯の手入れ、義肢の調整など。

5. その他の支援

社会活動・外出支援: 外部の施設や趣味活動への参加のサポート、家族や友人との交流支援。
相談支援: 介護サービスや福祉サービスに関する相談、生活上の悩みへの助言。

家族や親しい人々が行う場合でも、精神的・身体的に非常に大きな負担となります。

介護保険サービス、保険外介護サービスなどを上手に活用しましょう。

介護保険サービスにはどんなものがある?

介護保険で提供されるサービスは大きく「在宅サービス」「施設サービス」「地域密着型サービス」の三つに分かれています。

要介護1~5の認定を受けた方は「介護給付」、要支援1・2の認定を受けた方は「予防給付」を利用できます。

在宅サービス

訪問介護(ホームヘルプ)
ホームヘルパーが自宅を訪問し、入浴・排泄のサポートや家事・調理・掃除などを行います。

訪問入浴介護
自宅に訪問する入浴車が浴槽を提供し、入浴サポートをします。

訪問看護
看護師や保健師が自宅を訪問し、診療補助や看護を行います。

訪問リハビリテーション
理学療法士や作業療法士が自宅を訪問し、リハビリテーションを行います。

居宅療養管理指導
医師や薬剤師などが自宅を訪問し、療養管理や指導を行います。

通所介護(デイサービス)
日帰りで介護施設に通い、入浴や食事の提供、リハビリテーションを受けます。

通所リハビリテーション
老人保健施設や病院に通い、リハビリテーションを受けます。

短期入所生活介護(ショートステイ)
福祉施設に短期間入所し、日常的な介護やリハビリテーションを受けます。

短期入所療養介護(ショートステイ)
介護施設に短期入所し、医学的管理の下で介護やリハビリを受けます。

痴呆対応型共同生活介護(グループホーム)
痴呆のある方が数名と共同生活を送りながら、介護や機能訓練を受けます。

特定施設入所者生活介護
有料老人ホームなどで提供される介護サービスも、介護保険の対象となります。

福祉用具の貸与
車いすや介護ベッドなどを貸与してもらい、月々のレンタル料の9割が保険で支給されます。

福祉用具購入費
特定の福祉用具の購入費が支給されます(例:こしかけ便座や入浴補助用具など)。

住宅改修費の支給
手すりの設置や段差解消など、住宅の小規模改修費用が支給されます。

ケアプラン作成
介護サービスを確実に受けるために、ケアプランの作成や調整をしてもらいます。

施設サービス

介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)
常に介護が必要な方が、日常生活の介護や機能訓練、療養の世話を受けられる施設です。

介護老人保健施設
医療的ケアが必要な方が、看護や介護、リハビリを受けながら在宅復帰を目指す施設です。

介護療養型医療施設
長期にわたる医療ケアが必要な要介護者が、医療施設で療養を受けることができる施設です。

地域密着型サービス
小規模多機能型居宅介護
自宅や地域での生活を支援するため、通い・訪問・泊まりのサービスを柔軟に組み合わせて利用できます。

夜間対応型訪問介護
定期巡回や利用者の求めに応じた訪問介護を夜間に対応するサービスです。

認知症対応型通所サービス
認知症の高齢者を少人数(3名以下)で受け入れ、専用のスペースで介護や訓練を行います。

介護保険外・自費介護サービスにはどんなものがある?

介護保険サービスは、介護保険の範囲内で提供されるサービスに限られています。また、介護認定を受けていない比較的元気な高齢者には、介護保険サービスは利用できません。

そこで、介護保険で提供できないサービスを補うのが「介護保険外サービス」です。

介護保険で提供されるサービス

生活援助

掃除、洗濯、寝具の整え、衣類の整理と補修、調理、買い物、薬の受け取りなど。

身体介護

食事の介助、排せつの介助、入浴の介助、衣服の着脱、通院や外出の介助、就寝や起床の介助など。

介護保険外で提供されるサービス(保険外サービス)

・散歩や趣味のための外出介助
・金銭管理や契約書の記入などの手伝い
・同居する家族の家事援助(洗濯、調理、買い物、布団干し、掃除など)
・正月や節句などの特別な手間をかけて行う調理
・大掃除、窓のガラス磨き、床のワックス掛け、家屋の修理、家具の移動や修繕
・草むしりや花木の水やり、ペット(犬)の散歩
・車の洗車や清掃
・来客の対応、お茶の手配や食事の準備など

介護保険外サービスの利用

同居する家族がいる場合、介護保険サービスでは原則として「生活援助」を利用できません(厚生労働省のガイドライン)。

しかし、介護保険外サービスとして、家族の手伝いが必要な場合に利用することができます。場合によっては、家族の事情があると認められ、介護保険サービスでの「生活援助」が受けられることもあります。

介護保険サービスと保険外サービスの両方を上手に活用して、無理のない介護をしていくことが望ましいですね。

在宅介護から施設入居のタイミングは?

施設への入居時期は、個々の状況によって異なりますが、入居を考えるきっかけとなるタイミングは以下のような場面です。

1. 病院から退院するとき

高齢者が入院し、退院後に運動機能や体力が低下することがあります。退院後に以前のような生活が難しいと感じた場合、病院での相談を通じて老人ホームの入居を検討することができます。

2. 在宅介護に限界を感じたとき

介護者が身体的・精神的に疲れ果ててきた場合、親の老人ホームへの入居を考える時期です。介護が負担に感じ、限界を迎える前に、入居を選択することが必要になる場合があります。調査によると、年齢が進むにつれて介護度も増し、介護する人も体力的に限界が来ます。だからこそ、早めに入居の準備を進め、家族全員で今後の暮らしについて話し合うことが大切です。

3. パートナーと死別した場合

両親が共に生活している場合、どちらかが先に亡くなると、残された方が一人暮らしを始めることになります。その場合、一人暮らしや子どもとの同居に加えて、老人ホームへの入居も選択肢として考えることができます。本人の意向を尊重し、最適な生活環境を整えることが重要です。

4. 元気なうちに入居する

元気なうちに介護予防を意識して、「健康型有料老人ホーム」への入居を検討することも選択肢の一つです。健康型有料老人ホームでは、介護が必要になる前に支援を受けることができ、生活の質を保ちながら安心して暮らすことが可能です。

5. 入居が遅れることによるリスク

自宅での介護の限界を感じながら、入居を遅らせることは多くのリスクを伴います。特に認知症の方にとっては、徘徊や火事などの事故が命に関わる危険を引き起こすことがあります。介護者自身にも身体的な負担や精神的なストレスがかかり、無理に介護を続けると家族関係にも悪影響を与えることがあります。入居のタイミングを適切に見極め、リスクを回避することが理想的です。

入居タイミングは個々に異なりますが、最も大切なのは、ご本人の尊厳を守り、安心・安全な環境を確保することです。