
要介護認定とは?まず知っておきたい基礎知識
「最近、親の物忘れが増えた…」
「一人での通院が難しくなってきた…」
「介護サービスって、どうやって利用するの?」
こうした悩みを持ったときに、まず必要になるのが「要介護認定」です。
要介護認定とは、介護がどの程度必要な状態かを市区町村が判定する制度です。
認定を受けることで、介護保険を利用したさまざまなサービスを受けられるようになります。
ただし、「どのくらいの状態だと対象になるの?」「要支援と要介護の違いは?」など、分かりづらい点も多くあります。
要介護認定区分の違いや、利用できるサービス、申請の流れまでわかりやすく解説します。
要介護認定区分 早わかり表
要介護レベルの基準表
| 区分 | 状態の目安 | 支給限度基準額(月額) |
|---|---|---|
| 要支援1 | 日常生活はほぼ自立しているが、家事などに部分的な支援が必要 | 5,032円 |
| 要支援2 | 軽度の身体機能低下があり、生活の一部で見守り・支援が必要 | 10,531円 |
| 要介護1 | 立ち上がりや歩行が不安定で、一部介助が必要 | 16,765円 |
| 要介護2 | 日常生活での移動や排泄に介助が必要な場合が多い | 19,705円 |
| 要介護3 | 自力での立ち上がりが難しく、ほとんどの動作に介助が必要 | 26,931円 |
| 要介護4 | 身体機能が大幅に低下し、日常生活全般において全面的な介護が必要 | 30,806円 |
| 要介護5 | 常に介護が必要な状態で、意思疎通が難しいことが多い | 36,065円 |
ポイント
- 要支援は「自立支援」を目的としており、要介護は「日常生活の介助」が中心です。
- 区分が高いほど、利用できるサービスの種類と量が増えます。
- 認定は市区町村に申請し、調査・審査を経て決定されます。
活用例
- 介護サービスの選択:どの区分に該当するかで利用できるサービスが変わります。
- 申請の参考:認定申請時の判断基準としてご活用ください。
要介護度ごとの生活イメージ
要支援1・2
比較的元気に見える方も多いですが、
- ・掃除や買い物が負担
- ・階段が不安
- ・一人での通院が難しい
- ・転倒リスクが増える
といった状態が見られます。
「まだ介護までは必要ない」と思われがちですが、早めの支援によって状態悪化を防ぐことが重要です。
要介護1
- ・立ち上がりに時間がかかる
- ・杖が必要
- ・外出が減る
- ・薬の管理が難しくなる
など、生活に少しずつ支障が出始めます。
特に増えるのが「病院付き添い」の悩みです。
ご家族が仕事を休めず、通院のたびに負担を感じるケースも少なくありません。
要介護2
要介護2になると、
- ・排泄介助
- ・入浴介助
- ・着替えの補助
など、日常生活での介助が増えてきます。
一人暮らしが難しくなり始める方も多く、ご家族の介護負担も大きくなります。
要介護3〜5
この段階では、
- ・常時見守り
- ・車いす生活
- ・認知症の進行
- ・夜間対応
など、全面的な介護が必要になるケースが増えます。
特別養護老人ホームなどの施設入所を検討するご家庭も多くなります。
介護度別対応サービス一覧
| サービス | 要支援1・2 | 要介護1 | 要介護2 | 要介護3 | 要介護4 | 要介護5 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 訪問介護(ホームヘルプ) | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
| 訪問入浴介護 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
| 訪問看護 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
| 訪問リハビリテーション | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
| デイサービス(通所介護) | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
| デイケア(通所リハビリ) | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
| 福祉用具貸与 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
| 短期入所生活介護(ショートステイ) | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
| 短期入所療養介護 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
| 特定施設入居者生活介護 | - | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
| 福祉用具購入 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
| 住宅改修 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
| 定期巡回・随時対応型訪問介護看護 | - | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
| 小規模多機能型居宅介護 | - | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
| 看護小規模多機能型居宅介護 | - | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
| 認知症対応型通所介護 | - | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
| 認知症対応型共同生活介護(グループホーム) | △(2のみ) | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
| 介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム) | - | - | - | ○ | ○ | ○ |
| 介護老人保健施設 | - | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
| 介護医療院 | - | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
ポイント
- 要支援1・2:予防重視のため、軽度の訪問介護や通所サービス、福祉用具貸与などが中心です。
- 要介護1〜2:部分的な介助が必要な状態のため、訪問介護・看護、デイサービス、ショートステイなどを利用可能です。
- 要介護3〜5:全面的な介護が必要な状態で、特別養護老人ホームや介護老人保健施設、介護医療院などの施設入所も検討されます。
注意点
各サービスの利用条件は自治体や施設によって異なる場合があります。
状態の変化に応じて、介護認定の見直しを行うことが可能です。
認知症対応サービスは、認知症の進行度によって利用できるサービスが異なります。