帰省の頻度や交通費の助成金は?遠距離介護を行うにあたって知っておきたいこと

親の介護が必要になったとき、近くに住んでいればサポートしやすいですが、遠方に住んでいる場合はどうしたら良いのでしょうか?たとえ親御さんを大切に思っていても、仕事や家庭の事情から遠距離介護を選ばざるを得ないこともあります。また、介護が必要でも、親自身が住み慣れた土地を離れたくないという気持ちを持っていることも多いものです。

しかし、離れて暮らしていると帰省の頻度や交通費など、さまざまな悩みが出てくるものです。特に、仕事や家庭との両立が難しくなったり、経済的な負担が重くなったりすることも。

そこで本記事では、

・遠距離介護の帰省頻度の目安
・交通費を補助してくれる助成金の情報
遠距離介護を行う際のポイント

について詳しく解説します。
これから遠距離介護を始める方や、今まさに悩んでいる方に役立つ情報をまとめましたので、ぜひ参考にしてください。

遠距離介護を選択する理由

遠距離介護を選ぶ理由は、親御さんや介護者の状況によってさまざまです。特に以下の理由が多く挙げられます。

親は住み慣れた土地のほうが過ごしやすい

高齢者にとって、住み慣れた土地を離れることは大きな不安材料です。長年住んできた場所には、友人やご近所さんとの関係があり、安心感を抱いているほかかかりつけの病院があるため、健康管理がしやすいという面もあります。

また、高齢者の中には、環境の変化に適応しにくい方も多く、住む場所が変わったことで認知症の発症や悪化につながることもあります。精神的・肉体的な負担が大きくなる可能性もあるため、無理に引っ越しを勧めるのは避けるべきです。

介護する側にも社会的な立場がある

親が70〜80代の場合、その子供世代は50代前後であることが多いです。この年代は、仕事で責任のある立場(管理職など)に就いていることが多く、すぐに仕事を辞めて介護に専念するのは難しいことがあります。

また、自分の家庭(配偶者や子供)があり、生活の拠点を簡単に動かせないケースも少なくありません。このような状況から、遠距離介護を選択せざるを得ない場合も多いのです。

遠距離介護を始める前の準備

遠距離介護を成功させるためには、事前の準備が非常に大切です。特に以下の点を押さえておくことで、介護をスムーズに進められます。

親の日常生活や交友関係の把握

親の日常生活を理解しておくことで、

・どの時間帯に連絡を取れば良いのか
・何に不便を感じているのか

を把握しやすくなります。また、親の友人やご近所さんとの関係を知っておくことで、緊急時に頼れる人を見つけておくことができます。遠距離介護の場合、地元の協力者がいると安心感が増します。

親の預貯金や生命保険等の把握

介護には経済的な負担が伴います。

親の預貯金、生命保険、年金などの資産状況を把握しておくことが重要です。
特に、認知症のリスクがある場合は、悪徳商法に騙されないように、印鑑や権利証などの貴重品の管理も考えておきましょう。

 介護施設等の情報収集

遠距離介護では、訪問介護デイサービスなどのサポートを利用することが多くなります。

親が住んでいる地域で利用可能な介護施設サービスの種類を調べておきましょう。また、親の健康状態によっては、介護施設の入所を検討する必要があるかもしれません。

たとえば、介護医療院という施設は、

・重篤な症状の高齢者向けの「I型」
・比較的容体が安定している方向けの「II型」

に分かれており、それぞれに入所条件や費用が異なります。

介護にかかる費用の把握

介護には、訪問介護、デイサービス、施設入所など、さまざまな費用がかかります。

介護保険を利用すれば、費用の一部を軽減できますが、自己負担も必要です。

要介護認定を受けた後、ケアマネジャーと相談して、利用可能なサービスを確認しておきましょう。

周囲の人やかかりつけ医との連携

遠距離介護では、周囲のサポートが不可欠です。

近隣の友人、ご近所さんに、親の様子を見てもらうなど、緊急時の支援体制を整えておくことが重要です。

かかりつけ医とも連携をとり、健康状態の確認緊急時の対応がスムーズにできるようにしておきましょう。

帰省の頻度はどのくらいが目安?

遠距離介護をする上で最初に悩むのが、どのくらいの頻度で帰省するべきかという点です。
帰省の頻度は、親の健康状態や介護の必要度自分の生活環境によって異なりますが、以下の目安を参考にしてください。

親が比較的元気で自立している場合

2〜3ヶ月に1回程度が目安です。電話やオンラインツール(LINEやビデオ通話など)を活用して、普段から様子を確認するようにしましょう。帰省時には、体調や生活環境の変化を確認し、必要に応じて今後の帰省頻度を調整します。

日常生活にサポートが必要な場合

月に1回程度の帰省を検討しましょう。定期的に様子を見ることで、体調の変化や生活の不便さを早期に察知できます。また、地域の訪問介護サービスやデイサービスを利用することで、親の負担を減らすこともできます。

要介護認定を受けている場合

2〜3週間に1回程度の帰省を目安にしましょう。ケアマネジャーや介護スタッフとの面談を行い、介護プランを確認・調整することが大切です。また、緊急時に対応できる連絡体制(親の近くに住む親戚やご近所さんとの連携)を整えておくことも必要です。

交通費の助成金・補助制度はある?

遠距離介護では、交通費が大きな負担になることが多いです。実は、交通費の一部を補助してくれる助成金制度があります。

自治体の助成金・補助制度

自治体によっては、遠距離介護者向けの交通費補助を行っている場合があります。

例:一部の自治体では、年に数回まで交通費を支給したり、高速道路の割引を受けられる制度が設けられています。

自治体ごとに制度が異なるため、親が住んでいる地域の役所に確認してみましょう。

介護保険を利用した交通費補助

介護保険を利用している場合、通院のための交通費が補助されることがあります。ただし、介護タクシーなど特定の交通手段に限られることが多いため、事前にケアマネジャーに相談しましょう。

企業の福利厚生を活用

勤務先の企業によっては、介護支援の一環として交通費の補助を行っている場合があります。介護休暇テレワーク制度など、柔軟な働き方ができる場合もあるため、人事部に確認してみることをおすすめします。

遠距離介護をスムーズに行うためのポイント

遠距離介護を無理なく続けるためには、上手な工夫が必要です。
以下のポイントを参考に、負担を減らしながら介護を行いましょう。

オンラインツールを活用する

LINE、Zoom、Google Meetなどのビデオ通話ツールを利用することで、顔を見て様子を確認できます。

高齢者向けの見守りカメラ体調管理アプリを導入することで、離れていても安心感を得られます。

地域のサポートを活用する

地域包括支援センター訪問介護サービスを利用することで、遠方でも安心して見守りが可能です。

地域に住む親戚やご近所さんと連携し、緊急時のサポート体制を整えておくことも大切です。

無理せず頼れるものは頼る

一人で抱え込まず、介護サービスや地域のサポートを利用しましょう。

また、家族や兄弟姉妹と役割分担をすることで、負担を軽減できます。

まとめ:遠距離介護は工夫とサポートの活用がカギ

遠距離介護は、頻繁な帰省や交通費の負担など、さまざまな課題がありますが、

  • 帰省の頻度は親の状況に合わせて調整すること。
  • 交通費の助成金や補助制度を積極的に活用すること。
  • オンラインツールや地域のサポートをうまく利用して、無理のない介護体制を整えること。

これらのポイントを押さえることで、心身ともに負担を減らしながら遠距離介護を続けられます
また、自治体の制度は変更されることもあるため、定期的に最新情報をチェックしましょう。

遠距離介護に関する悩みや不安がある場合は、専門家に相談するのも一つの方法です。
この記事が少しでも参考になれば幸いです。