高齢になると、食事の量が減ったり、肉や魚をあまり食べなくなったり、食事の準備が負担になったりして、必要な栄養が不足しやすくなることがあります。
「最近、親の食が細くなってきた」
「体重が少しずつ減っている」
「食事だけで栄養が足りているのか心配」
このようなときに、ドラッグストアで買える栄養補助食品を検討する方も多いのではないでしょうか。
ドラッグストアには、ゼリータイプ、ドリンクタイプ、粉末タイプ、たんぱく質を補えるもの、エネルギー補給に向いているものなど、さまざまな高齢者向けの栄養補助食品があります。手軽に購入できるため、食事量が少ないときや間食として取り入れやすいのが特徴です。
ただし、栄養補助食品は、あくまで食事を補うためのものです。食事の代わりにすればよいというものではなく、体調や持病、飲み込む力、糖尿病や腎臓病などの有無によっては、選び方に注意が必要です。
また、食欲低下や体重減少が続いている場合は、単なる加齢ではなく、病気や口腔機能の低下、薬の影響、認知症、嚥下機能の低下などが関係していることもあります。
高齢者向けの栄養補助食品をドラッグストアで選ぶときのポイント、種類ごとの特徴、購入前に確認したい注意点、家族が気をつけたいことについてわかりやすく解説します。
高齢者向けの栄養補助食品とは?
高齢者向けの栄養補助食品とは、食事だけでは不足しやすい栄養を補うための食品です。
年齢を重ねると、若いころと同じ量を食べることが難しくなったり、噛む力や飲み込む力が弱くなったりすることがあります。また、ひとり暮らしや体調不良によって、食事の準備が負担になり、簡単な食事だけで済ませてしまうこともあります。
その結果、エネルギー、たんぱく質、ビタミン、ミネラルなどが不足しやすくなります。栄養が不足すると、体重減少、筋力低下、疲れやすさ、転倒リスク、フレイルなどにつながることがあるため、早めに気づくことが大切です。
ドラッグストアで販売されている高齢者向けの栄養補助食品には、主に次のようなタイプがあります。
・少量でエネルギーを補えるドリンクタイプ
・食べやすいゼリータイプ
・水や牛乳に溶かして使う粉末タイプ
・たんぱく質を補うプロテインタイプ
・ビタミンやミネラルを補う食品
・飲み込みやすさに配慮したとろみ付きの商品
栄養補助食品というと、サプリメントを思い浮かべる方もいるかもしれません。サプリメントは、ビタミンやミネラルなど特定の成分を補うものが中心です。一方で、高齢者向けの栄養補助食品は、エネルギーやたんぱく質など、食事全体で不足しやすい栄養を補う目的で使われることが多くなります。
たとえば、「食事量が少なくてカロリーが足りない」「肉や魚をあまり食べないためたんぱく質が不足しそう」「固形物が食べにくいのでゼリーやドリンクで補いたい」といった場合に活用しやすい食品です。
ただし、栄養補助食品は薬ではありません。飲めば病気が治るものではなく、基本は毎日の食事を大切にしながら、不足しやすい部分を補うために使います。
また、商品によって含まれる栄養素やカロリー、糖質、たんぱく質量は異なります。糖尿病、腎臓病、心臓病などの持病がある方や、食事制限を受けている方は、自己判断で多く取り入れるのではなく、医師、管理栄養士、薬剤師などに相談して選ぶと安心です。
高齢者向けの栄養補助食品は、上手に使えば、食事量が少ないときの助けになります。大切なのは、「何となく体によさそうだから選ぶ」のではなく、本人に不足しているものや食べやすさに合わせて選ぶことです。
ドラッグストアで買える高齢者向け栄養補助食品の主な種類
ドラッグストアで購入できる高齢者向けの栄養補助食品には、さまざまな種類があります。
商品によって、エネルギーを補うもの、たんぱく質を補うもの、ビタミンやミネラルを補うもの、飲み込みやすさに配慮したものなど、目的が異なります。
そのため、「高齢者向け」と書かれているものを何となく選ぶのではなく、本人の食事量や体調、食べやすさに合わせて選ぶことが大切です。
ドリンクタイプ
ドリンクタイプは、少量でエネルギーやたんぱく質を補いやすい栄養補助食品です。
食欲がないときでも飲みやすく、食事の間の間食や、食事量が少なかった日の補助として使いやすいのが特徴です。味の種類も多く、コーヒー味、バニラ味、フルーツ味など、本人の好みに合わせて選びやすい商品もあります。
ただし、商品によっては糖質やカロリーが高いものもあります。糖尿病などで血糖管理が必要な方は、自己判断で毎日飲むのではなく、医師や管理栄養士、薬剤師に相談すると安心です。
明治メイバランスMiniカップ
明治メイバランスMiniカップは、少量で栄養を補いやすいドリンクタイプの栄養補助食品です。明治の公式サイトでは、ドラッグストア、スーパー、調剤薬局などで購入できると案内されています。味の種類も複数あり、食事量が少ない方の間食や栄養補給に取り入れやすい商品です。
アイソカル 100
アイソカル 100は、ネスレ ヘルスサイエンスの栄養補助食品です。公式情報では、通常の食事で十分な栄養をとることが難しい方や、低栄養の方の栄養補給に適した総合栄養食品として紹介されています。少量でエネルギーを補いたい場合の候補になります。
ゼリータイプ
ゼリータイプは、飲み物よりも食べている感覚があり、間食として取り入れやすい栄養補助食品です。
食欲が落ちている方や、固形の食事が負担になっている方でも、比較的食べやすい場合があります。冷やすと食べやすくなる商品もあり、夏場や食欲がないときにも使いやすいのが特徴です。
一方で、飲み込む力が低下している方の場合は、ゼリーの形状や硬さによってむせることもあります。むせやすい、食後に声がガラガラする、飲み込みに時間がかかるといった様子がある場合は、医師や言語聴覚士、管理栄養士などに相談しましょう。
カロリーメイト ゼリー
カロリーメイト ゼリーは、大塚製薬のゼリータイプの栄養補助食品です。公式サイトでは、5大栄養素を含むゼリータイプの商品として紹介されています。すっきり飲みやすいタイプなので、食欲がないときや、固形の食事が重く感じるときの補助として使いやすい商品です。
エンジョイゼリープラス
エンジョイゼリープラスは、森永乳業クリニコのゼリータイプの栄養補助食品です。ゼリー・プリン系の商品として展開されており、食事量が少ない方の栄養補給候補になります。ゼリータイプは食べやすい一方で、むせやすい方は形状や硬さに注意が必要です。
粉末タイプ
粉末タイプは、水や牛乳、味噌汁、スープ、ヨーグルトなどに混ぜて使える栄養補助食品です。
普段の食事に加えやすく、たんぱく質やエネルギーを少し足したいときに便利です。食事の形を大きく変えずに栄養を補えるため、「栄養補助食品を飲むのは抵抗がある」という方にも使いやすい場合があります。
ただし、商品によって溶けやすさや味の変化が異なります。本人が嫌がらずに続けられるか、少量から試してみるとよいでしょう。
明治メイプロテイン
明治メイプロテインは、普段の食事や飲み物に混ぜて使える粉末タイプの商品です。明治の公式情報では、コーヒー、牛乳、味噌汁、ヨーグルトなどに混ぜやすい粉末タイプで、全国のドラッグストア、調剤薬局、スーパー、介護ショップなどで購入できると案内されています。
エンジョイプロテイン
エンジョイプロテインは、森永乳業クリニコの高たんぱく質粉末です。公式サイトでは、調理中に混ぜたり、調理後にふりかけたりして使える商品として紹介されています。普段の食事にたんぱく質を少し足したい場合の候補になります。
たんぱく質補給タイプ
高齢者は、食事量の低下や肉・魚・卵・大豆製品を食べる量の減少によって、たんぱく質が不足しやすくなることがあります。
たんぱく質は、筋肉や体力の維持に関わる大切な栄養素です。そのため、食事だけで十分にとりにくい場合は、たんぱく質を補える食品を検討することがあります。
ただし、腎臓病などでたんぱく質制限を受けている方は注意が必要です。たんぱく質を多く含む商品を自己判断で増やすと、体に負担がかかる場合があります。持病がある方は、購入前に医師や管理栄養士に確認しましょう。
明治メイプロテイン
明治メイプロテインは、普段の食事や飲み物に混ぜて使える粉末タイプの商品です。明治の公式情報では、コーヒー、牛乳、味噌汁、ヨーグルトなどに混ぜやすい粉末タイプで、全国のドラッグストア、調剤薬局、スーパー、介護ショップなどで購入できると案内されています。
エンジョイプロテイン
エンジョイプロテインは、森永乳業クリニコの高たんぱく質粉末です。公式サイトでは、調理中に混ぜたり、調理後にふりかけたりして使える商品として紹介されています。普段の食事にたんぱく質を少し足したい場合の候補になります。
ビタミン・ミネラル補給タイプ
食事の偏りがある場合は、ビタミンやミネラルが不足しやすくなることがあります。
野菜や果物をあまり食べない、食事がパンや麺類に偏っている、食欲がなく品数が少ないといった場合には、ビタミン・ミネラルを補える食品が役立つこともあります。
ただし、ビタミンやミネラルも、多くとればよいというものではありません。サプリメントを複数使っている場合は、同じ成分を重ねてとりすぎてしまうこともあります。薬を飲んでいる方は、薬剤師に相談すると安心です。
カロリーメイト
カロリーメイトは、大塚製薬のバランス栄養食です。公式サイトでは、たんぱく質、脂質、糖質、ビタミン、ミネラルの5大栄養素を手軽にとれる商品として紹介されています。ブロック、リキッド、ゼリーなどの形があるため、食べやすさに合わせて選びやすい商品です。
とろみ・飲み込みに配慮した商品
高齢者の中には、飲み込む力が弱くなり、水分や食事でむせやすくなる方もいます。
ドラッグストアでは、とろみをつける食品や、飲み込みやすさに配慮した商品が販売されていることもあります。水分でむせやすい方や、食事中に咳き込むことが増えた方にとっては、選択肢のひとつになります。
ただし、むせや飲み込みにくさがある場合は、自己判断で対応するだけでなく、医師、歯科医師、言語聴覚士、管理栄養士などに相談することが大切です。嚥下機能の低下がある場合、食べ物の形や水分のとろみを適切に調整する必要があります。
ドラッグストアで買える栄養補助食品は便利ですが、種類によって目的や注意点が異なります。本人の食事量、体重の変化、持病、飲み込む力、好みに合わせて、無理なく続けられるものを選びましょう。
明治かんたんトロメイク
明治かんたんトロメイクは、飲み物や食べ物にとろみをつけるための商品です。明治の公式情報では、ドラッグストアや大型スーパーなどで購入できると案内されています。水分でむせやすい方の飲み込みに配慮したい場合の候補になります。
明治トロメイク コンパクト
明治トロメイク コンパクトは、少ない使用量でとろみをつけやすいタイプの商品です。公式情報では、溶けやすく、ダマになりにくい点が特徴として紹介されています。とろみ調整が必要な方に使いやすい候補になります。
なお、むせやすい、体重が減っている、食事量が大きく落ちている、糖尿病や腎臓病などの持病がある場合は、栄養補助食品を自己判断で増やすのではなく、医師、管理栄養士、薬剤師などに相談してから選びましょう。









