整骨院の費用は医療費控除の対象になる?対象になるケース・ならないケースを解説

整骨院や接骨院に通っている方の中には、「この費用は医療費控除に入れていいの?」「保険がきかない自費施術も対象になる?」「整体やマッサージとの違いは?」と迷う方も多いのではないでしょうか。

医療費控除では、病院や薬代だけでなく、一定の条件を満たす施術費用も対象になることがあります。整骨院や接骨院で受ける施術も、けがや痛みの治療を目的としたものであれば、医療費控除の対象になる場合があります。

一方で、すべての整骨院の費用が対象になるわけではありません。疲労回復、リラクゼーション、美容、健康維持、姿勢改善、骨盤矯正などを目的とした施術は、医療費控除の対象外となる可能性があります。

また、「整骨院」「接骨院」「整体」「マッサージ」は似た言葉ですが、施術者の資格や目的によって、医療費控除の扱いが変わることがあります。そのため、確定申告で慌てないためには、対象になるケースとならないケースを事前に整理しておくことが大切です。

整骨院の費用が医療費控除の対象になるケース、対象にならないケース、整体やマッサージとの違い、領収書や確定申告で確認したいポイントについてわかりやすく解説します。

整骨院の費用は医療費控除の対象になる?

整骨院や接骨院で支払った費用は、条件を満たせば医療費控除の対象になることがあります。

国税庁では、医療費控除の対象となる医療費のひとつとして、あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師、柔道整復師による施術の対価を挙げています。ただし、疲れを癒す、体調を整えるといった治療に直接関係のないものは含まれないとされています。

整骨院や接骨院では、柔道整復師による施術が行われます。そのため、けがや痛みの治療を目的として施術を受けた場合は、医療費控除の対象になる可能性があります。

たとえば、打撲、捻挫、挫傷、骨折、脱臼などに対する施術や、痛みの改善を目的とした施術は、治療目的と考えられる場合があります。

一方で、同じ整骨院で支払った費用でも、疲労回復、リラクゼーション、健康維持、美容、姿勢改善、骨盤矯正などを目的とした施術は、医療費控除の対象外となる可能性があります。

つまり、医療費控除の対象になるかどうかは、「整骨院に通ったかどうか」だけで決まるわけではありません。

大切なのは、その施術が病気やけがの治療を目的としたものか、治療に直接関係のないものかという点です。

また、健康保険が使えるかどうかと、医療費控除の対象になるかどうかは、必ずしも同じではありません。自費施術であっても治療目的であれば対象になる可能性がありますが、健康維持やリラクゼーション目的であれば対象外となる可能性があります。

医療費控除の対象になる整骨院の施術

整骨院や接骨院の費用が医療費控除の対象になるかどうかは、施術の目的によって判断されます。

医療費控除の対象になりやすいのは、けがや痛みなどに対する治療目的の施術です。国税庁でも、柔道整復師による施術の対価は医療費控除の対象になる医療費として挙げられています。ただし、疲れを癒す、体調を整えるといった治療に直接関係のないものは含まれないとされています。

たとえば、次のような施術は、治療目的と考えられる場合があります。

・捻挫
・打撲
・挫傷
・骨折
・脱臼
・けがによる痛みや不調への施術
・日常生活や運動中の負傷に対する施術

ただし、骨折や脱臼については、応急手当を除き、医師の同意が必要になる場合があります。整骨院で施術を受ける際は、症状や施術内容、保険適用の有無について確認しておくと安心です。

また、健康保険が使えない自費施術であっても、治療目的であることが明確であれば、医療費控除の対象になる可能性があります。反対に、健康保険を使っていないから対象外、というわけではありません。

大切なのは、「どこで受けたか」ではなく、「何のために受けた施術なのか」です。

腰の痛み、膝の痛み、肩の痛みなどで整骨院に通っている場合でも、それがけがや症状の治療を目的としたものなのか、疲労回復やリラクゼーション目的なのかによって、医療費控除の扱いが変わることがあります。

確定申告で医療費控除に含める可能性がある場合は、領収書を保管しておきましょう。あわせて、施術内容や通院目的が分かる記録を残しておくと、あとから確認しやすくなります。

医療費控除の対象にならない整骨院の施術

整骨院や接骨院に通っていても、すべての費用が医療費控除の対象になるわけではありません。

医療費控除で重要なのは、その施術が「治療目的」かどうかです。国税庁も、柔道整復師などによる施術の対価は医療費控除の対象になる一方で、疲れを癒す、体調を整えるといった治療に直接関係のないものは含まれないとしています。

そのため、次のような目的で受けた施術は、医療費控除の対象外となる可能性があります。

・疲労回復
・リラクゼーション
・健康維持
・美容目的
・姿勢改善
・骨盤矯正
・猫背矯正
・小顔矯正
・産後ケア
・予防目的のメンテナンス
・慢性的な肩こりや腰の重だるさへのリフレッシュ目的の施術

たとえば、「仕事で疲れた体をほぐしてもらう」「姿勢を整えるために定期的に通う」「美容やスタイル改善を目的に骨盤矯正を受ける」といった場合は、治療に直接関係する費用とは判断されにくいと考えられます。

また、整骨院で販売されている健康グッズ、サポーター、テーピング用品、サプリメントなども、すべてが医療費控除の対象になるとは限りません。症状の治療に直接必要なものかどうかによって扱いが変わるため、購入前に確認しておくと安心です。

自費施術についても注意が必要です。自費だから必ず対象外というわけではありませんが、施術内容がリラクゼーションや美容、健康維持を目的としたものであれば、医療費控除の対象外となる可能性があります。

反対に、同じ「腰痛」や「肩の痛み」という言葉が使われていても、けがや症状の治療として受けた施術なのか、疲れをほぐすための施術なのかによって判断が変わります。

まとめ:整骨院の費用は「治療目的」なら医療費控除の対象になる場合がある

整骨院や接骨院で支払った費用は、条件を満たせば医療費控除の対象になることがあります。

ポイントになるのは、その施術がけがや痛みの治療を目的としたものかどうかです。柔道整復師による施術であっても、治療に直接関係するものであれば、医療費控除の対象になる可能性があります。

たとえば、捻挫、打撲、挫傷、骨折、脱臼などのけがに対する施術や、症状の改善を目的とした施術は、対象として考えられる場合があります。

一方で、疲労回復、リラクゼーション、健康維持、美容、姿勢改善、骨盤矯正、猫背矯正、産後ケアなどを目的とした施術は、医療費控除の対象外となる可能性があります。

また、健康保険が使えるかどうかだけで判断するのではなく、施術の目的や内容を確認することが大切です。自費施術であっても治療目的であれば対象になる可能性がありますが、リラクゼーションや美容目的であれば対象外となることがあります。

確定申告で医療費控除を受ける場合は、整骨院や接骨院の領収書を保管しておきましょう。あわせて、通院した理由や施術内容が分かる記録を残しておくと、あとから確認しやすくなります。

整骨院の費用を医療費控除に含めてよいか迷う場合は、自己判断で進めず、税務署や税理士に確認すると安心です。

医療費控除では、「整骨院に通ったから対象になる」と考えるのではなく、「治療目的の施術だったか」「治療に直接関係する費用だったか」を確認することが大切です。

執筆者

この記事の執筆者
清水 健児

バディファミリーサービス / 生活サポートアドバイザー

バディファミリーサービス所属。
高齢者の生活支援や介護保険外サービスの相談に多数対応。

外出サポート、買い物同行、施設探しなど、
家族だけでは難しい生活支援のサポートを行っている。

現在は地域サロンの運営や、
高齢者と家族を支える生活支援サービスの普及活動にも取り組んでいます。