老人ホームや高齢者向け住宅への入居が決まったとき、「家具は自分で用意するのか」「今ある家具を持ち込めるのか」「短期間だけならレンタルでもよいのか」と悩む方は多いのではないでしょうか。
老人ホームの居室には、ベッド、収納、照明、エアコンなどが備え付けられている場合もあれば、家具を自分で用意する必要がある場合もあります。施設によって設備は大きく異なるため、入居前に確認しておくことが大切です。
特に、体験入居や短期入居、急な入居、家を整理する時間がない場合などは、家具をすべて購入するよりも、家具レンタルを利用したほうが負担を抑えられることがあります。
老人ホームでレンタルされやすい家具には、テレビ、テレビ台、椅子、テーブル、チェスト、収納棚、冷蔵庫、介護ベッドなどがあります。ただし、介護ベッドなど一部の福祉用具は、介護保険の対象になる場合とならない場合があるため、ケアマネジャーや施設に確認が必要です。
家具レンタルのメリットは、初期費用を抑えやすいこと、必要な期間だけ使えること、退去時に処分の手間が少ないことです。一方で、長期間利用すると購入より高くなる場合があること、施設によって持ち込みやサイズに制限があること、搬入・搬出の調整が必要になることには注意が必要です。
老人ホームで家具レンタルはできるのか、入居時に必要になりやすい家具、レンタルと購入の違い、費用の目安、家族が確認しておきたいポイントについてわかりやすく解説します。
老人ホームで家具レンタルはできる?
老人ホームや高齢者向け住宅では、必要に応じて家具レンタルを利用できる場合があります。
ただし、すべての施設で家具レンタルが用意されているわけではありません。施設側がレンタル家具を手配してくれる場合もあれば、家族が外部のレンタル業者を探して契約する場合もあります。
そのため、入居が決まったら、まず施設に次の点を確認しましょう。
・居室に備え付けの家具は何があるか
・持ち込みが必要な家具は何か
・施設で家具レンタルを紹介してもらえるか
・外部レンタル業者を利用してよいか
・搬入できる家具のサイズや数量に制限はあるか
・退去時の搬出ルールはあるか
老人ホームの居室には、エアコン、照明、カーテン、収納、介護ベッドなどが備え付けられていることもあります。一方で、テレビ、テレビ台、椅子、テーブル、チェスト、冷蔵庫などは、本人や家族が用意するケースもあります。
特に、介護付き有料老人ホーム、住宅型有料老人ホーム、サービス付き高齢者向け住宅などでは、施設によって居室設備が異なります。同じ「老人ホーム」でも、家具付きの施設と、ほとんど家具を自分で用意する施設があるため注意が必要です。
家具レンタルは、次のような場合に利用しやすい方法です。
・体験入居や短期入居をする場合
・急な入居で家具を購入する時間がない場合
・自宅の家具をすぐに運び出せない場合
・退去時の処分費用を抑えたい場合
・入居期間がどのくらいになるか分からない場合
・本人に合う家具を試しながら決めたい場合
たとえば、テレビや椅子、サイドテーブルなど、生活に必要なものだけを一時的にレンタルし、入居後に本人の生活スタイルに合わせて購入するという方法もあります。
一方で、長期間使う予定がある家具は、レンタルより購入のほうが安くなることもあります。月額料金だけでなく、初回設置費、配送料、回収費、最低利用期間なども確認しておきましょう。
また、高齢者が使う家具は、見た目や価格だけで選ぶのではなく、安全性も大切です。立ち座りしやすい椅子か、転倒しにくい配置にできるか、車椅子や歩行器の動線を妨げないかなども確認する必要があります。
老人ホームで家具レンタルを検討する場合は、まず施設の設備と持ち込みルールを確認し、そのうえで「レンタルするもの」「購入するもの」「自宅から持ち込むもの」を分けて考えると準備しやすくなります。
老人ホームで必要になりやすい家具
老人ホームに入居するときに必要な家具は、施設の居室設備によって異なります。
ベッドや収納、照明、エアコンなどがあらかじめ備え付けられている施設もあれば、生活に必要な家具を本人や家族が用意する施設もあります。
そのため、家具を購入・レンタルする前に、まずは施設の備品リストや居室の間取りを確認することが大切です。
テレビ・テレビ台
老人ホームでよく用意される家具のひとつが、テレビとテレビ台です。
居室で過ごす時間が長い方にとって、テレビは楽しみや情報収集の手段になります。ニュース、ドラマ、スポーツ、歌番組など、本人の好きな番組を見られる環境があると、入居後の生活にもなじみやすくなります。
テレビを用意する場合は、居室の広さに合うサイズか、コンセントやアンテナ端子の位置に合うか、リモコン操作が分かりやすいかを確認しましょう。
テレビ台は、低すぎると見づらく、高すぎると首に負担がかかることがあります。ベッドや椅子から見やすい高さを選ぶことが大切です。
椅子・テーブル・サイドテーブル
椅子やテーブルも、日常生活で使うことが多い家具です。
椅子は、立ち座りしやすい高さで、ひじ掛けがあるものを選ぶと安心です。座面が低すぎると立ち上がりにくく、柔らかすぎる椅子は姿勢が崩れやすいことがあります。
テーブルやサイドテーブルは、飲み物、薬、眼鏡、ティッシュ、スマートフォン、本などを置く場所として使えます。
ベッドの近くに小さなテーブルがあると便利ですが、歩行器や車椅子の通り道をふさがないように配置することが大切です。
チェスト・収納棚
衣類やタオル、下着、日用品を整理するために、チェストや収納棚が必要になることがあります。
施設によってはクローゼットや壁面収納が備え付けられている場合もありますが、収納量が足りないこともあります。
収納家具を選ぶときは、本人が使いやすい高さか、引き出しが軽く開け閉めできるか、転倒防止対策ができるかを確認しましょう。
高すぎる棚や、重い引き出しの家具は、高齢者にとって使いにくい場合があります。
冷蔵庫
居室内で飲み物や軽食を保管したい場合は、小型冷蔵庫があると便利です。
ただし、施設によっては居室への冷蔵庫の持ち込みが制限されている場合があります。また、食中毒予防や衛生管理の観点から、食品の保管ルールが決められていることもあります。
冷蔵庫をレンタル・購入する前に、持ち込み可能か、設置場所はあるか、電気代の扱いはどうなるかを施設に確認しておきましょう。
介護ベッド
介護ベッドは、施設に備え付けられている場合と、本人側で用意する場合があります。
高さ調整や背上げ機能がある介護ベッドは、起き上がりや移乗のサポートに役立ちます。転倒予防や介助のしやすさにも関わるため、本人の身体状況に合っているかが重要です。
ただし、介護ベッドは福祉用具として介護保険の対象になる場合もあります。老人ホームの種類や契約内容、本人の要介護度によって扱いが異なることがあるため、ケアマネジャーや施設に確認しましょう。
カーテン・照明・ラグなど
施設によっては、カーテンや照明が備え付けられている場合もありますが、自分で用意する必要があることもあります。
また、居室を自宅に近い雰囲気にするために、写真立て、時計、小さな棚、クッションなどを持ち込む方もいます。
ただし、ラグやマットはつまずきの原因になることがあります。持ち込む場合は、施設のルールや転倒リスクを確認しましょう。
老人ホームで必要な家具は、本人の生活スタイルや身体状況によって変わります。
入居前には、施設の設備、居室の広さ、持ち込みルールを確認し、必要な家具だけを無理なく準備することが大切です。
老人ホームの家具はレンタルと購入どちらがよい?
老人ホームに入居するとき、家具をレンタルするか購入するかは、入居期間、費用、退去時の手間、本人の身体状況によって変わります。
短期間だけ使う予定であればレンタルが便利な場合があります。一方で、長く使う予定がある家具や、本人の好みに合わせたい家具は購入したほうがよいこともあります。
どちらが正解というよりも、「レンタルに向いている家具」と「購入に向いている家具」を分けて考えることが大切です。
家具レンタルが向いているケース
家具レンタルは、入居期間がはっきりしない場合や、急いで家具を用意する必要がある場合に向いています。
たとえば、次のようなケースです。
・体験入居や短期入居をする
・急な入居で家具を買いに行く時間がない
・自宅の片付けや引越しがまだ終わっていない
・必要な家具が入居後に変わる可能性がある
・退去時の処分や搬出の手間を減らしたい
・まず最低限の家具だけで生活を始めたい
特に、テレビ、テレビ台、椅子、サイドテーブル、チェスト、小型冷蔵庫などは、レンタルしやすい家具です。
入居直後は本人の生活リズムや動線が分からないこともあります。そのため、最初は必要最低限の家具をレンタルし、生活に慣れてから購入する方法もあります。
家具を購入したほうがよいケース
長期間入居する予定がある場合は、レンタルより購入のほうが費用を抑えられることがあります。
家具レンタルは初期費用を抑えやすい一方で、毎月の利用料がかかります。半年、1年、数年と使い続ける場合、結果的に購入費用を上回ることもあります。
また、本人の好みや使いやすさを重視したい家具は、購入のほうが選択肢が広がります。
たとえば、次のような家具は購入を検討してもよいでしょう。
・座り心地にこだわりたい椅子
・本人の身長に合ったテーブル
・長く使う収納家具
・思い入れのある家具
・居室の雰囲気に合わせたい家具
ただし、購入する場合は、施設の居室サイズや搬入ルールを確認してから選ぶことが大切です。
大きすぎる家具や重すぎる家具は、介助や車椅子の動線を妨げることがあります。
レンタルと購入を組み合わせる方法もある
老人ホームの家具は、すべてをレンタルする必要も、すべてを購入する必要もありません。
たとえば、入居直後に必要なテレビや椅子、サイドテーブルはレンタルし、生活が落ち着いてから収納家具やお気に入りの椅子を購入する方法もあります。
また、自宅から持ち込む家具、レンタルする家具、新しく購入する家具を分けると、費用や準備の負担を調整しやすくなります。
考え方の例は、次のとおりです。
・すぐ必要なものはレンタル
・長く使うものは購入
・思い入れのあるものは自宅から持ち込み
・サイズや安全性に不安があるものは施設に相談
・介護ベッドなどは介護保険や施設設備を確認
特に高齢者の家具選びでは、費用だけでなく安全性が重要です。安い家具でも、立ち座りしにくい、角が危ない、動線をふさぐ、転倒しやすい配置になる場合は避けたほうが安心です。
費用だけでなく退去時の手間も考える
家具を購入すると、退去時や転居時に処分、運搬、保管の手間が発生します。
老人ホームから別の施設へ移る場合や、入院が長引く場合、自宅へ戻る場合など、状況によって家具が不要になることもあります。
レンタルであれば、契約を終了して回収してもらえるため、処分の負担を減らしやすいのがメリットです。
一方で、レンタルには最低利用期間や回収費、途中解約料がある場合もあります。契約前に、料金だけでなく解約条件も確認しておきましょう。
老人ホームの家具は、入居期間が短い・先が読みにくい場合はレンタル、長く使う予定がある場合は購入が向いています。
本人の暮らしやすさ、安全性、費用、退去時の手間を考えながら、レンタルと購入を上手に組み合わせるとよいでしょう。
まとめ:老人ホームの家具レンタルは、入居期間や必要な家具に合わせて検討しよう
老人ホームや高齢者向け住宅に入居するとき、家具を自分で用意する必要があるかどうかは施設によって異なります。
ベッド、収納、照明、エアコンなどが備え付けられている施設もあれば、テレビ、椅子、テーブル、チェスト、冷蔵庫などを本人や家族が用意する施設もあります。
そのため、家具を購入したりレンタルしたりする前に、まずは施設へ次の点を確認することが大切です。
・居室に備え付けられている家具は何か
・自分で用意する必要がある家具は何か
・家具の持ち込みに制限はあるか
・外部の家具レンタル業者を利用できるか
・搬入できるサイズや数量に制限はあるか
・退去時の搬出ルールはあるか
家具レンタルは、体験入居や短期入居、急な入居、自宅の片付けが間に合わない場合などに便利です。初期費用を抑えやすく、必要な期間だけ使え、退去時の処分や搬出の手間を減らしやすいというメリットがあります。
一方で、長期間使い続ける場合は、レンタル費用が購入費用を上回ることもあります。月額料金だけでなく、初回設置費、配送料、回収費、最低利用期間、途中解約料なども確認しておきましょう。
老人ホームで必要になりやすい家具には、テレビ、テレビ台、椅子、テーブル、サイドテーブル、チェスト、収納棚、小型冷蔵庫、介護ベッドなどがあります。
ただし、高齢者の家具選びでは、価格や見た目だけでなく安全性も重要です。立ち座りしやすい椅子か、車椅子や歩行器の動線を妨げないか、転倒の原因にならない配置にできるかを確認しましょう。
家具の準備方法は、すべてをレンタルする必要も、すべてを購入する必要もありません。
・短期間だけ使うものはレンタル
・長く使うものは購入
・本人が大切にしているものは自宅から持ち込み
・サイズや安全性に不安があるものは施設に相談
・介護ベッドなどは施設設備や介護保険の扱いを確認
このように分けて考えると、費用や準備の負担を抑えながら、本人が暮らしやすい居室を整えやすくなります。
老人ホームの家具レンタルは、急な入居や短期利用には便利な選択肢です。入居前に施設の設備とルールを確認し、本人の身体状況や生活スタイルに合わせて、レンタル・購入・持ち込みを上手に組み合わせましょう。
