お正月に久しぶりに実家へ帰省した際、父に認知症の兆候が見られた気がします。物忘れが目立ち、同じ話を何度も繰り返したり、財布や鍵の場所を探し回ったりしていました。さらに、日常生活の中で些細なことでイライラしやすくなっている様子もあり、家族全員が心配しています。
母は数年前に亡くなっており、父は一人暮らしです。このままでは安全面も不安なので、施設入所を検討すべきかと思っていますが、父は「家を離れるのは絶対に嫌だ」と強く拒否しています。「まだ大丈夫だ」「施設には入りたくない」という父の気持ちを無視するわけにはいきませんが、一方で、このまま放っておくのも心配でなりません。
在宅介護で対応する方法があるのか、あるいは本人の気持ちを尊重しながら施設入所を進める方法があるのか、アドバイスをいただけないでしょうか?また、認知症が疑われる場合、最初に何をするべきかも教えていただけると助かります。
よろしくお願いいたします。
はじめまして、ご相談ありがとうございます。お父さまのご様子に気づかれ、今後について真剣に考えられていること、素晴らしいと思います。お父さまの気持ちと安全をどう両立するか、多くのご家族が直面する難しいテーマですね。順を追ってお伝えします。
1. まずは専門医の診断を受けること
認知症の疑いがある場合、最初に専門医の診断を受けることが重要です。認知症にはいくつかの種類があり、アルツハイマー型、血管性、レビー小体型などによって対応方法が異なります。早期診断で進行を遅らせる治療が可能な場合もありますので、地域包括支援センターやかかりつけ医に相談し、認知症外来や専門クリニックを受診しましょう。
2. 本人の気持ちを尊重しつつ、在宅支援を考える
お父さまが施設を強く拒否されている場合、まずは在宅での支援を充実させる方法を検討できます。例えば以下のようなサービスがあります。
- 訪問介護:ヘルパーさんがご自宅を訪問し、日常生活をサポートします。
- デイサービス:日中、お父さまが通所して活動や食事を楽しむとともに、見守りが得られます。
- 見守り機器の導入:センサーやカメラを設置し、遠隔で安否確認をするシステムも有効です。
地域包括支援センターでは、お父さまの生活状況に合わせたケアプランを提案してもらえます。
3. 「施設」という選択肢を上手に説明する
いざというときに備え、「施設」の話を否定的ではなく前向きに伝えることが大切です。たとえば、「困ったときの選択肢の一つ」として少しずつ情報を共有したり、短期間のショートステイを利用してみることで、「施設がどんな場所か」を実際に体験してもらうことも有効です。
お父さまにとって、施設は「自分を放り出される場所」ではなく、「家族が安心して一緒に過ごすための準備」だと感じてもらえるような説明がポイントです。
4. 家族で協力し、無理をしない
認知症介護は長期間になることが多いため、介護をする家族が一人で抱え込むと疲弊してしまいます。たとえば兄弟姉妹で分担したり、近隣の親戚や友人に協力をお願いしたりすることも必要です。また、介護者自身の負担を減らすため、遠慮せずに行政や専門機関の支援を利用してください。
最後に
認知症の対応には、本人の気持ちを尊重する姿勢が何よりも重要ですが、それと同時にご家族が無理をしないことも大切です。お父さまの安全とご家族の負担軽減を両立させるために、地域の支援を上手に活用しながら、少しずつ最適な方法を見つけていきましょう。
お困りの際は、地域包括支援センターや専門の相談窓口に遠慮なく連絡してください。お父さまの生活がより良いものになることを心より願っています。