身寄りのない人でも施設入所できる?高齢者施設探しの現実を解説

 

ご相談者

私は独身で子どももおらず、身近に頼れる親族もほとんどいません。

最近、体力の衰えを感じることも増えてきて、“将来もし一人で生活できなくなったらどうなるんだろう…”と不安になるようになりました。

特に気になっているのが、老人ホームや介護施設への入所です。

施設へ入るには“身元保証人が必要”と聞いたことがあるのですが、身寄りがない場合は入れないのでしょうか?

ご相談ありがとうございます。

近年、「おひとりさま老後」という言葉を耳にする機会が増えています。

実際に、独身の方や子どもがいない方、親族と疎遠、配偶者に先立たれた方など、“身寄りのない高齢者”は年々増加しています。

その中で、多くの方が不安を感じるのが「将来、施設へ入れるのか」という問題です。

特に介護施設や老人ホームでは、

  • ・緊急連絡先
  • ・身元保証人
  • ・入院時の対応
  • ・亡くなった後の手続き

などを求められるケースも多く、「家族がいないと入所できないのでは?」と不安になる方も少なくありません。

しかし実際には、身寄りがないからといって、必ずしも施設へ入れないわけではありません。

最近では、“身元保証人がいない高齢者”への対応を進める施設や支援サービスも増えてきています。

身寄りのない方でも施設入所できるのか、実際にどんな課題があるのか、今のうちに準備しておきたいポイントについてわかりやすく解説していきます。

身寄りがなくても施設入所は可能

まず結論からいうと、身寄りがない方でも介護施設や老人ホームへ入所することは可能です。

ただし実際には、一般的な入所よりも“確認される項目”が増えるケースが多く、施設側も慎重になる傾向があります。

特に施設側が気にするのは、

  • ・緊急時の連絡先
  • ・入院時の対応
  • ・金銭管理
  • ・判断能力低下時の手続き
  • ・亡くなった後の対応

などです。

高齢者施設では、生活支援だけでなく、急な体調悪化や病院搬送などが発生することもあります。

そのため、「何かあった時に誰が対応するのか」という点を重要視する施設が多くなっています。

「保証人がいない=入れない」ではない

よく誤解されますが、“身元保証人がいないと絶対に施設へ入れない”わけではありません。

近年は、おひとりさま高齢者の増加に伴い、

  • ・保証人不要プラン
  • ・身元保証会社の利用
  • ・成年後見制度の活用
  • ・支援団体との連携

など、さまざまな受け入れ方法が増えてきています。

特に民間の有料老人ホームでは、保証会社と提携しているケースもあり、「家族がいないから断られる」とは限らなくなってきています。

一方で、施設によって対応は大きく異なるため、“身寄りなしでも相談可能な施設”を探すことが重要になります。

実際には「元気なうちの準備」が非常に重要

身寄りがない方の場合、体調や認知機能が大きく低下してから施設探しを始めると、選択肢が狭くなってしまうことがあります。

特に、判断能力が低下していたり契約内容を理解できない、金銭管理が難しい、緊急対応先が決まっていないといった状況になると、入所調整が複雑になるケースも少なくありません。

そのため、

  • ・どんな施設に入りたいか
  • ・予算はどのくらいか
  • ・誰に相談するか
  • ・保証サービスを使うか

など、“元気なうちに準備しておくこと”が非常に重要になります。

最近では、「おひとりさま老後相談」や「終活支援」を行うサービスも増えており、早めに情報収集を始める方も増えています。

身寄りがない場合、どんな準備をしておくと安心?

身寄りがない方の場合、「まだ元気だから大丈夫」と思っていても、突然の病気や入院をきっかけに生活環境が大きく変わることがあります。身寄りがない方ほど、“元気なうちの準備”が重要になります。

緊急連絡先や相談先を決めておく

施設探しや入院時には、「何かあった時に連絡できる相手」が必要になることがあります。

必ずしも家族である必要はありませんが、

  • ・信頼できる知人
  • ・支援団体
  • ・ケアマネジャー
  • ・身元保証会社

など、相談できる窓口を持っておくと安心です。

特に最近では、おひとりさま高齢者向けに、緊急連絡や入院時支援などを行う民間サービスも増えています。

成年後見制度を検討するケースもある

将来的に判断能力が低下した場合に備え、「成年後見制度」を利用する方もいます。

これは、認知機能の低下などで契約やお金の管理が難しくなった際、後見人がサポートする制度です。

たとえば、施設契約や財産管理、介護サービス契約、支払い管理などを支援してもらえる場合があります。

特に、身寄りがない方の場合は、「もし認知症になったら誰が手続きをするのか」という問題が出てくるため、早めに情報収集しておくことも大切です。

「施設探し」は早めに始めたほうが選択肢が広がる

実際には、“介護が必要になってから”急いで施設を探す方も少なくありません。

しかし、人気施設が満室だったり、保証人条件が合わないこと、費用面が合わない、認知症進行で契約が難しいなど、思った以上に時間がかかるケースもあります。

そのため、まだ元気なうちから、どんな施設があるのかや月額費用はどのくらいかなどを少しずつ調べておくことで、将来の不安を減らしやすくなります。

最近では、“おひとりさま向け”を意識した高齢者施設も増えてきており、以前よりも選択肢は広がってきています。

執筆者

この記事の執筆者
清水 健児

バディファミリーサービス / 生活サポートアドバイザー

バディファミリーサービス所属。
高齢者の生活支援や介護保険外サービスの相談に多数対応。

外出サポート、買い物同行、施設探しなど、
家族だけでは難しい生活支援のサポートを行っている。

現在は地域サロンの運営や、
高齢者と家族を支える生活支援サービスの普及活動にも取り組んでいます。