妹が知的障がいをもっており、日中の過ごし方に悩んでいます。
家では刺激も少なく、あまり活動的に過ごせていないように感じます。
就労は難しいため、仕事ではないけど何か役割のある活動ができる場所はないかと考えています。
最近「生活介護施設」という言葉を目にしたのですが、どんなことをしてくれるのか、誰が使えるのかがよくわかりません。
実際の雰囲気や利用条件、費用なども知りたいです。
ご相談ありがとうございます。
ご家族の生活や将来に不安を抱えながらも、支援策を探していらっしゃるとのこと、
ご本人にも、ご家族にとっても前向きな第一歩になる選択肢の一つが、「生活介護施設」です。
生活介護とは、障がい福祉サービスの一つで、日常生活に介助や見守りが必要な方を対象に、日中の活動支援を提供する施設サービスです。
簡単にいえば、「働くことが難しい人の、もう一つの“居場所”」です。
生活介護施設で提供される主な支援内容
生活介護施設では、以下のようなサービスを組み合わせて提供します:
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食事・入浴・排泄の介助
→ 医療的ケアが必要な方にも対応している施設があります -
創作活動・軽作業・レクリエーション
→ 手工芸、貼り絵、畑作業など、日中の「役割」と「楽しみ」を持てます -
身体機能の維持支援
→ リハビリ的な体操やストレッチ、機能訓練など -
社会参加の支援
→ 地域交流イベントや、外出支援などもある施設も
利用者は知的・身体・精神のいずれかに障がいがあり、障害支援区分が3以上(※50歳以上は区分2以上)の方が対象となります。
生活介護施設の1日の流れは?――安心と刺激のある“日常”を提供
生活介護施設は、単なる「預かり場所」ではありません。
支援が必要な人が安心して過ごせる環境を整えながら、楽しみや刺激、社会とのつながりを日常の中で実感できるよう支援を行います。
以下は、一般的な生活介護施設の1日のスケジュール例です(※施設により多少異なります)。
| 時間帯 | 内容 |
|---|---|
| 9:00〜10:00 | 登所・健康チェック・朝の会(今日の予定確認など) |
| 10:00〜11:30 | 午前の活動(軽作業、創作活動、リハビリ体操など) |
| 12:00〜13:00 | 昼食・口腔ケア・休憩 |
| 13:30〜15:00 | 午後の活動(散歩、音楽活動、外出レクなど) |
| 15:00〜15:30 | おやつ・自由時間 |
| 15:30〜16:00 | 帰宅準備・送迎開始 |
送迎サービスで家族の負担軽減も
多くの生活介護施設では、自宅と施設を結ぶ送迎サービスも提供しています。
これにより、ご家族の通所付き添いの負担を減らしながら、安心して継続的な利用が可能になります。
生活介護と就労系施設との違いとは?――「働く」支援との線引き
障がいのある方の通所先には、「生活介護施設」のほかに「就労支援施設(A型・B型)」があります。
両者はどちらも日中の居場所になりますが、支援の目的や対象者が大きく異なります。
ここでは、混同されやすい生活介護と就労系施設(主にB型)の違いを整理しておきましょう。
生活介護施設の目的:日常生活の支援+生きがいづくり
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対象者:就労が困難で、常時介助が必要な方(障害支援区分3以上)
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目的:日常生活に必要な支援を行い、心身の安定・社会参加・生活の充実をはかる
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活動内容:入浴・食事・排泄の介助、創作・レク・リハビリ・軽作業など
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報酬や工賃:基本的になし(一部作業に応じてごくわずかな謝礼がある場合も)
こんな方に向いています:
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一人では身の回りのことが難しい
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働くことは難しいが、毎日を充実させたい・人と関わりたい
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体調に波があるため、柔軟な支援体制を希望
就労継続支援B型の目的:「働く経験」を提供する場
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対象者:年齢や障がいの状況から一般就労が難しいが、軽作業などができる方
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目的:作業訓練や実際の仕事を通して、社会参加・収入の機会をつくる
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活動内容:内職(封入・袋詰め)、清掃作業、製菓、農作業、パソコン入力など
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報酬や工賃:月5,000円~1万円程度の工賃(※事業所により差あり)
こんな方に向いています:
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比較的身の回りのことが自立している
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決まった時間に通える体力や意欲がある
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「少しでも働いて収入を得たい」という希望がある
生活介護とB型、迷ったときは…
実は「生活介護と就労継続支援B型の併用」が可能な場合もあります。
たとえば午前中は生活介護でリハビリやレクを行い、午後は軽作業をこなす…といった組み合わせ支援も存在します。
ただし、本人の体力・障がい特性・意欲などによって、無理なく続けられる形を選ぶことが大切です。
そのため、利用を検討する際は以下のような支援機関に相談してみましょう:
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市区町村の障がい福祉窓口
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地域の相談支援専門員
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サービス等利用計画を作成してくれる事業所
3. 生活介護施設の費用はどれくらい?利用方法は?
生活介護施設を利用するとなると、やはり気になるのは費用や手続きの流れですよね。
このセクションでは、「金銭的な負担はどのくらい?」「どうすれば利用できる?」という疑問にお答えします。
利用料金の目安:所得に応じた自己負担(原則1割)
生活介護施設は「障害者総合支援法」に基づく公的福祉サービスなので、基本的には国や自治体からの給付があり、自己負担は原則1割で済みます。
ただし、世帯の所得によって月あたりの自己負担上限額が設定されています。
| 世帯の所得区分 | 月額の自己負担上限額 |
|---|---|
| 生活保護世帯 | 0円 |
| 市町村民税非課税世帯 | 0〜9,300円程度 |
| 一般世帯(課税) | 最大37,200円 |
実際にかかるその他の費用
自己負担以外にも、次のような実費負担があることがあります:
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昼食代(1食300〜600円程度)
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創作活動や外出レクの材料費・交通費
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おやつ代、日用品代など
これらは施設ごとに金額が異なりますが、事前に費用一覧をもらえるので安心です。
利用までの流れ:まずは「障害福祉サービス受給者証」の取得から
生活介護施設を利用するには、以下の手順を踏む必要があります。
【ステップ1】相談・申請
市区町村の障がい福祉課や地域の相談支援専門員に相談し、障害福祉サービスの申請を行います。
【ステップ2】認定調査・障害支援区分の決定
調査員による聞き取りを経て、生活の困難度に応じて「支援区分(1〜6)」が決まります。
※生活介護は**原則として区分3以上(50歳以上は区分2)**が対象です。
【ステップ3】「受給者証」の交付
支援区分や利用希望内容をもとに、「サービス等利用計画」を作成し、市区町村から障害福祉サービス受給者証が交付されます。
【ステップ4】施設と契約し、通所スタート
受給者証をもとに、希望する生活介護施設と契約し、利用開始となります。
※見学・体験通所なども事前に可能な施設が多くあります。
こんなときはどうする?よくある質問
Q:申請や手続きが難しそうで不安です…
→ 多くの市町村では、**「相談支援事業所」や「地域包括支援センター」**がサポートしてくれます。手続きの代行やアドバイスもしてもらえるので、ひとりで抱えずまずは相談してみましょう。
Q:まだ障害者手帳を持っていない場合は?
→ 手帳がなくても、医師の診断や支援区分の判定で利用できるケースがあります。まずは市区町村に確認を。