相続税について相談したい!基本知識と専門家に頼るべきタイミングを解説

 

ご相談者

両親が高齢になり、いずれ相続が発生することを考えると、相続税のことが心配になってきました。実際にどんな場合に相続税がかかるのか、何を準備しておけばいいのか分からず、不安です。専門家への相談はいつ、どんな時にしたらいいのでしょうか?

ご相談ありがとうございます。

大切なご家族を見送った後に発生する「相続」。財産の分け方や手続きだけでなく、「相続税がかかるのか」「自分は何をしておけばいいのか」と、不安や疑問を感じる方はとても多いものです。

しかし相続税には細かなルールや控除の仕組みがあり、自分たちだけで判断するのは難しいことも少なくありません。

相続税がかかるケースの基本知識や、相談すべきタイミング・専門家に頼るメリットなどを分かりやすく解説します。

「うちは関係ない」と思わず、事前に備えることで安心して相続を迎えられるよう、一緒にポイントを確認していきましょう。

相続税がかかるケースとは?

相続税は、相続によって財産を受け継いだ際に課される税金です。しかし、すべての相続で必ず相続税が発生するわけではありません。相続税がかかるかどうかは、「相続財産の総額」と「基礎控除額」によって決まります。

■ 基礎控除額とは

相続税には「基礎控除」という非課税枠があり、
3,000万円 +(600万円 × 法定相続人の数)
が目安となります。
たとえば、法定相続人が2人なら「3,000万円+1,200万円=4,200万円」までは相続税がかかりません。

■ 相続税がかかる主なケース

  • 相続財産が基礎控除額を超える場合
    (現金・預貯金・不動産・有価証券などの総額が基礎控除額を上回る場合)

  • 不動産や株式などの評価額が高い場合

  • 生命保険金や退職金など、みなし相続財産を含めて計算する場合

■ 注意点

  • 相続税の対象になる財産には、現金や預貯金だけでなく、自宅や土地などの不動産、株式、車、宝石なども含まれます

  • 生命保険金や死亡退職金なども、一定額を超えると相続税の対象となることがあります。

「うちは資産が少ないから大丈夫」と思っていても、不動産や保険金の評価によって基礎控除額を超えるケースも。
早めにご自身の家の財産を把握しておくことが大切です。

相続税対策として準備しておくべきこと

相続税は、発生してから慌てて対応すると思わぬトラブルや負担につながることがあります。事前に準備を進めておくことで、相続手続きもスムーズに進み、不安や心配も軽減されます。

■ 財産の把握とリストアップ

まずは、ご自身やご家族の財産を正確に把握することが大切です。
現金・預貯金、不動産、株式・投資信託、生命保険、車、美術品など、すべての財産を書き出し、「どれくらいの総額になるか」を確認しておきましょう。

■ 法定相続人の確認

相続人が誰になるのか、家族構成や戸籍の内容をしっかり確認しておくことも大切です。後々のトラブルを防ぐため、複数の相続人がいる場合は生前から話し合いを持つことも有効です。

■ 生前贈与の活用

場合によっては、「生前贈与」などを活用して財産を分散する方法もあります。年間110万円以内の贈与は贈与税がかからないため、時間をかけて資産を移していくケースも増えています。

■ 遺言書の作成

遺言書があることで、財産の分け方や意志を明確に残すことができ、相続時のトラブルや揉め事を防ぎやすくなります。
専門家のサポートを受けて、公正証書遺言を作成するのも安心です。

■ 必要な書類や手続きの準備

相続には多くの書類や手続きが必要となります。
被相続人の戸籍謄本、住民票、不動産登記簿、預金通帳など、必要となる書類をあらかじめ整理しておくと、いざという時も慌てずに済みます。

早めの準備と家族の話し合いが、「安心できる相続」につながります。
分からないことや不安があれば、専門家への相談も検討しましょう。

専門家(税理士など)に相談するメリットとタイミング

相続税の手続きや対策は、専門的で複雑な部分も多く、自分だけで判断するのが難しいこともあります。そんな時こそ、税理士などの専門家に相談することで、安心して相続を進めることができます。

■ 専門家に相談するメリット

  • 正確な財産評価と税額シミュレーション
    財産の評価や、実際にかかる相続税の見積もりを正確に行ってもらえます。思わぬ財産や控除の見落としも防げます。

  • 節税対策や分割方法のアドバイス
    生前贈与や特例の活用、遺産分割方法など、「どんな対策が有効か」を専門家の目線でアドバイスしてもらえます。

  • 手続きのサポート
    必要書類の準備や、相続税申告書の作成、税務署への提出まで一貫してサポートしてくれるため、手間やミスの心配が減ります。

  • 家族間のトラブル防止
    第三者である専門家が関わることで、公平性や客観性が保たれ、家族間の話し合いもスムーズに進みやすくなります。

■ 相談するタイミングは?

  • 「うちも相続税がかかるかも?」と思った時
    財産の全体像や相続人の数が分かった段階で早めに相談すると、対策の幅が広がります。

  • 生前のうちからの相談も有効
    実際の相続発生前に相談することで、生前贈与や遺言書作成、トラブル防止の備えができます。

  • 相続発生後は早めに
    相続税の申告は、原則として「相続の開始を知った日(通常は亡くなった日)の翌日から10か月以内」に行う必要があります。
    相続発生後はなるべく早めに相談を始めましょう。

「困った時、分からない時は早めに専門家に相談」――
それが、安心して相続を迎えるための一番の近道です。

相続税の不安は早めの準備と相談で安心に

相続税は、「自分には関係ない」と思っていても、いざという時に慌ててしまう方が少なくありません。相続財産の内容や評価方法、控除や手続きのルールはとても複雑ですが、早めに財産を把握し、家族と話し合い、必要に応じて専門家に相談することで、不安やトラブルを未然に防ぐことができます。

税理士などの専門家は、相続税がかかるかどうかの確認から、節税対策、申告や手続きのサポートまで、幅広くあなたの相続を支えてくれます。
「うちは大丈夫かな?」「何から始めればいいか分からない」と感じた時こそ、気軽に相談してみましょう。

大切なご家族の想いを大事にしながら、安心して相続を迎えられるよう、準備と相談を心がけてください。