70代の母の今後の住まいについて検討しています。介護はまだ必要ないけど、一人暮らしが心配で…。
「サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)」が良いと聞いたのですが、費用が高いと感じてしまって迷っています。
実際どれくらいかかるのでしょうか?年金だけでやっていけるのか不安です。
ご相談ありがとうございます。
サービス付き高齢者向け住宅(通称:サ高住)は、「高齢者の安心な一人暮らしを支える住まい」です。基本的には賃貸住宅に見守りや生活相談のサービスが付いており、介護が必要になる前の方でも入居できます。
ただし、費用は施設ごとに差があり、「月10万円程度で住める場所」もあれば、「月20万円以上かかるケース」もあります。以下で詳しく内訳を見ていきましょう。
サ高住の費用の内訳と相場は?
サ高住でかかる費用は、大きく分けて次のような項目があります。
1. 家賃
多くのサ高住は賃貸契約なので、家賃が毎月発生します。地域や建物のグレードにもよりますが、
月5〜10万円前後が相場です。
例:
・地方の一般的なサ高住:月5万円前後
・都心や駅近の物件、高設備タイプ:月10万円以上になることも
2. 共益費・管理費
施設の清掃や設備管理、共有スペースの維持費として月1〜3万円程度。
中には「水道光熱費込み」など、施設ごとに異なるので事前確認が必要です。
3. 生活支援サービス費
これはサ高住の大きな特徴である「安否確認」「生活相談」などのサービスにかかる費用です。
月1〜3万円程度が一般的です。
4. 食費(希望者のみ)
食事を依頼する場合、別料金になるのが一般的です。
3食提供で月4〜6万円程度が目安です。
【合計の目安】
すべてのサービスを利用した場合、月額10〜18万円程度になるケースが多いです。
ただし「食事なしで自炊」「介護保険サービスは別事業者を使う」など、工夫次第でコストを抑えることも可能です。
サ高住は年金だけで暮らせる?
「年金だけでサ高住に入れるのか?」という疑問は、とても多くの方が抱える悩みです。実際のところ、収入状況や施設の選び方によって答えは変わります。
年金の平均額とサ高住の費用
例えば、厚生年金を受け取っている高齢者の平均月額はおよそ14〜15万円前後。
一方、サ高住の月額費用は、先ほどお伝えしたように10〜18万円程度が相場です。
つまり、
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年金14万円+自炊やサービス調整で生活費を抑えれば可能な場合もある
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反対に、年金だけでは足りず、預貯金や家族の援助が必要になる場合も多い
というのが現実です。
費用を抑えるポイント
年金だけで暮らすためには、次のような工夫が有効です。
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地方や郊外のサ高住を選ぶ:家賃や管理費が低め
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食事を自炊にする:月3〜5万円の節約になることも
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介護が必要な場合は介護保険を活用:訪問介護等を上手に組み合わせる
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入居前に資産状況を見直す:年金+貯蓄でのやりくりをシミュレーション
相談先を活用しよう
「年金だけで不安…」という方は、地域包括支援センターやケアマネジャー、福祉関係の窓口に一度相談することをおすすめします。費用やサービスの選び方を一緒に考えてくれます。
費用が高いと感じたらどうする?補助制度や代替案
サ高住(サービス付き高齢者向け住宅)は、安全で安心な暮らしができる一方で、「思ったより費用がかかる…」と感じる方も少なくありません。そんなときに検討できる方法を解説します。
1. 自治体の家賃助成や補助制度を調べる
多くの自治体では、高齢者向け住宅に関する家賃補助や入居支援制度を設けているところがあります。
たとえば、
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一定の所得以下の高齢者に月額家賃の一部を助成
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身寄りのない方に対して、保証人の支援制度を用意している市区町村も
【例文:問い合わせの一文】
「高齢者向け住宅の家賃補助制度について教えていただきたいのですが」
と市役所や地域包括支援センターに相談してみるとスムーズです。
2. 代替施設も検討する
サ高住の他にも、もう少し費用が抑えられる選択肢があります。
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ケアハウス:比較的費用が安めで、食事・見守りつき
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高齢者向け賃貸住宅(高専賃):生活支援が必要な方向け
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グループホーム:認知症対応型で、介護度に応じた暮らしやすさがある
3. 家族での支援を話し合う
「費用が足りない」という不安がある場合、家族と早めに相談することも大切です。
一時的な支援や、生活費の一部負担など、話し合いの中で現実的な支援方法が見つかることもあります。
4. ケアマネジャーや専門職に相談
費用面で悩んでいることを、ケアマネジャーやソーシャルワーカーに率直に伝えることで、無理のない選択肢を一緒に考えてもらえます。
「施設ありき」ではなく、在宅介護+訪問サービスの組み合わせも提案される場合があります。
サ高住に入居する際の注意点と失敗しない選び方
サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)は、高齢者の「安心した暮らし」を支えるための選択肢のひとつですが、すべての人にとって最適とは限りません。以下の点に注意しながら、納得のいく施設選びをしましょう。
1. 「介護サービスの範囲」は自分に合っているか
サ高住は介護施設ではありません。介護が必要な場合は外部の訪問サービスを組み合わせることになります。
そのため、
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要介護度が高い人
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24時間の見守りや介助が必要な人
には別の選択肢(特養・有料老人ホームなど)のほうが適していることも。
【チェックポイント】
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夜間の対応はあるか?
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看護師の常駐は?
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緊急時の連携先はどこか?
2. 「生活支援サービス」の内容に差がある
サ高住では、安否確認・生活相談が必須サービスですが、その範囲は施設によって異なります。
【たとえば】
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食事提供が毎日あるか
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清掃・洗濯などは頼めるか
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見守りの頻度はどの程度か
見学のときに、具体的にどこまで支援してもらえるのか、料金内なのか別料金なのかを確認しましょう。
3. 契約内容をしっかり確認する
契約前には、以下を必ずチェックしてください。
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解約時の違約金や退去ルール
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介護サービスの外部契約の詳細
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料金の内訳(家賃・管理費・サービス費)
【例文:質問のしかた】
「介護が重くなったときは、住み続けられますか?」
「体調を崩したとき、どんな対応がありますか?」
4. 実際に住んでいる方の様子を見る
施設見学は平日の昼間に行くのが理想です。スタッフの動きや入居者の表情から、その施設の雰囲気がよくわかります。
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食事の時間に見学する
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体操やレクリエーションを見せてもらう
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入居者に軽く挨拶して雰囲気を感じる
こうした細かい視点が、「想像と違った」という失敗を防ぎます。
サ高住はこんな方におすすめ|まとめ
サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)は、「まだ元気だけれど、一人暮らしに少し不安がある」という高齢者にぴったりの住まいです。以下のような方に特におすすめです。
● 一人暮らしに不安がある方
「夜中に倒れたらどうしよう」「毎日誰とも話さない」
そんな不安がある方には、安否確認や生活相談があるサ高住は心強い味方になります。
例:
「最近、同じ話を繰り返してしまっていて、自分でも不安。見守ってくれる人がいると安心できる」
――こうした思いを抱える方に、サ高住は選ばれています。
● 家族が遠方でサポートが難しい場合
近くに家族がいない方でも、サ高住なら一定の見守り体制が整っているため、安心感があります。
● まだ自立して生活できるけれど、今後が心配な方
要支援や軽度の要介護状態の方でも、介護保険サービスと組み合わせて利用できるため、無理なく暮らしを続けられます。
● 民間の有料老人ホームより費用を抑えたい方
有料老人ホームほどの介護体制はありませんが、その分比較的費用を抑えられるのも魅力のひとつです。
最後に
サ高住は「元気なうちから安心して暮らせる場所」として注目されている選択肢です。
ただし施設ごとにサービスの質や内容が大きく異なるため、しっかりと見学・比較して選ぶことが大切です。
「もしものときに備えたいけれど、今すぐ施設に入るのは…」
――そんな迷いを抱える方にとって、サ高住は“ちょうどいい安心”をくれる住まいかもしれません。